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2008-12

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「髪長姫は最後に笑う。」 第六章(414)

第六章 「血と技」(414)

 それまでのように、その日も夕方に香也が帰宅し、残った沙織と源吉、それに荒野と茅の、総勢四人での夕食となった。今日は食材の在庫に不足はないらしく、茅は酒見姉妹を呼ばなかったらしい。夕食の席での話題は、自然と、昼間、沙織と源吉が見ていたビデオの内容についてのことが多くなった。
「……荒野君の仲間なら、誰でもあんなことが出来るの?」
 沙織が、荒野に尋ねる。
 源吉はともかく、沙織ははじめて一族の動きを目の当たりにし、動揺しているようでもあり、自然と口数が多くなっていた。
「誰でもってわけではないですけど……」
 荒野は、慎重な口振りになる。
「ビデオに映っているのは、荒事……ああいう肉弾戦のたぐいをおれたちは荒事って呼んでいるんですけど、そういうのが得意なやつらもいれば、別の分野が得意なやつらもいる。
 ま、おれたちもいろいろ……てぇか、バラバラです」
「そっか……」
 沙織、少し考え込む表情になる。
「得手不得手がある……人間だものね。
 では、一年の松島さんは、その、荒事っていうのが得意な子なのね?
 二刀流の人と戦ってたの、あれ、松島さんでしょ?」
「えっ……ええっ、とぉ……」
 荒野は、どこまで詳細な情報を開かしていいものか、数秒考えてから、それなりに正直に答えた。
「そう、ですね……。
 楓は、かなり……おれたちの仲間の中でも、かなり上位に来る強さです。
 若い者の中でも……いや、一族全体からみても、トップクラスに入ります」
 転入したばかりの頃に行われた持ち物検査の件で、楓の正体についてはそれなりに割れている。他の生徒たちは表面上、あまり気かけている様子はないのだが……沙織のような性格と記憶力の持ち主が、そうした過去のこととビデオの映像とを結びつけて考えないわけがないのだ。
 くわえて、沙織の後ろには、源吉も控えている。
 沙織を必定以上に巻き込まない……という茅の基本方針を認めた上で、荒野は差し障りのない線を模索しながら、出来るだけ正直に答えておこう……と、思った。
「……荒野君は、そういうことで嘘はいわないだろうから……すごい子なのね。見かけによらず」
 沙織は、素直に目を丸くしている。
「と、いうことは……荒野君は、松島さんよりもっとすごいんだ?」
「なんでそう思うんです?」
 荒野は、沙織の問いには直接答えず、答えをはぐらかした。
「だって……」
 沙織は、邪気のない笑みを浮かべた。
「松島さんのこと、説明するとき、荒野君、悔しそうな顔も自慢げな顔もしていなかったし……これは、荒野君が松島さんのことを、過大にも過小にも評価する必要がないってこと。
 荒野君、松島さんの上司なんでしょ?
 上にいる人が部下より無能だったら、シメシがつかないんじゃない?
 荒野君たちの社会って、そういう序列にはうるさそうだし……」
「……ご推察の通り……」
 荒野は、しかたがなしに認めた。
 ……この分だと、荒野が詳しい説明をしなくても、沙織は断片的な情報だけで、かなり正確な事実を把握してしまうのではないか……と、荒野は思った。
「……おれ、楓よりは強いです。まず確実に」
 沙織がこの調子だと、適当にぼやかす……ということは、あまり意味がない。
「……ぜんぜん気負わずに、そういいきっちゃうか……」
 沙織は、荒野の顔をまじまじと見つめながら、ひとり頷いた。
「……ってことは……荒野君は、本当に、トップクラス中のトップクラス、なのね?」
 一応、疑問符にしているけど、実際には、沙織は断定しているようなものだった。
「まさか……その年齢で最強とか?」
「最強は、おれの他にいますよ」
 今度の質問には、荒野も遅滞なく答えることができる。
「おれなんかよりも、ずっと強いのが」
「……上には上、かぁ……」
 荒野の表情を読んで、どうやら嘘はいっていないらしい……と踏んだのか、沙織は荒野の答えに素直に納得をしている。
 沙織の祖父にあたる源吉は、二人のやりとりに口を挟むということはなく、目を細めて見守るだけだった。

「本当に、ありがとうございました」
 荒野は、玄関で沙織に向かって、深々と頭を下げる。
 こして試験勉強を開始して、まだ三日目だったが点沙織が容赦なく荒野の理解が浅い点、及ばない点を明瞭にし、補強してくれたほかげで、荒野の到達度はかなり底上げされている。少なくとも、荒野自身はそのように自覚している。
 だから、荒野が沙織に向かって頭をさげるのも、別に、形だけの社交辞令だけではない。心の底から、荒野が礼を執りたいと思って、それを形にしているだけだった。
「いいの。
 そんなの」
 沙織は、屈託なく笑う。
「こっちも好きでやっているだけだし……。
 それに……いろいろ珍しい情報にも、接することができたし……」
 沙織は、背後に影のような源吉を伴って、帰路についた。
「さてっと……風呂の準備でもすっかな……」
 沙織の姿がドアの向こうに消えたのを確認し、荒野は後ろ手にドアを閉めて、室内に入ろうとした……が、何故か、ドアが閉まらない。
「……ん?」
 不審に思って荒野が振り返ると……。
「……グッドイブニングじゃ、若……」
 ドアに中に半分、体を無理にこじいれるような姿勢で、イザベラが立っている。
 このままでは、ドアが閉まらないな……と、荒野は考える。
「……いったい何のようだ? 夜中に?」
「い、入れてもらんかのう……。
 加納の大将……」
 荒野への呼び方が、若から大将になっていた。
 イザベラは、明らかに愛想笑いとわかる笑顔を浮かべている。
「……どうしたの?」
 食器洗いをしていた茅が、玄関の方に顔を出す。
「招いたおぼえない客だ」
 荒野は即答した。
「このままお引き取り願おうと思っている」
「あっ! ひどっ!」
 イザベラが、大声をあげる。
「な、に、か……用事があって来たんだよな?」
 荒野は、イザベラの方に顔を向けて、確認する。
「でなければ、試験勉強で忙しい学生の家にいきなり訪ねてきたりしないよな?」
「ええっと……それは、その……」
 イザベラが、露骨に視線を逸らした。
「あるっていえば、あるっつぅか……」


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彼女はくノ一! 第六話 (155)

第六話 春、到来! 出会いと別れは、嵐の如く!!(155)

「孫子おねーちゃんだけでの問題でもないでしょ?」
「でも、今の時点で楓おねーちゃんが一歩リードしているのは確実」
「おにーちゃんの中では、まだ確定はしていないんじゃないかな? ボクたちにもまだ機会はあると思うし……」
 三人の会話は加速している。もはや、どの発言を誰がしているのか、ということさえ、三人は意識していない。言葉が次の言葉を生み、その流れはさらなる加速を発生させる。
 一種のトランス体験にも似た状況だったが、三人だけであることを決めようとるるときはたいていこうなるため、三人はとこうした状況をさして不思議だとも思っていない。
「二人とも、初体験同士だったからね。そのインパクトは軽視できない」
「まだ間に合うよ。そんなに悲観することもないって」
「それよりも今は、孫子おねーちゃんのことが先決でしょ?」
「孫子おねーちゃん、むやみに自分を抑え込もうとするところがあるから……」
「それで実際に抑えられちゃう孫子おねーちゃんの自制心も、それなりにすごいと思うけど……」
「ときおり、抑えが利かなくなって噴出しちゃうんだよね」
「普段の抑制がきついから、なおさらその噴出が怖い」
「孫子おねーちゃん、本音と建て前のギャップがきついからなぁ」
「年長者という自負もあるんじゃない?」
「楓おねーちゃんは、何も考えていない天然だけどね」
「何かの拍子に孫子おねーちゃんのタガが外れたら……」
「ボクたちだけで抑えこめるかな?」
「今さら、かのうこうやを頼みにするわけにもいかないでしょう」
「もはやこの家の問題だしね」
「対抗できることはできると思うけど……孫子おねーちゃんの作戦構築と瞬間的な判断能力は……」
「身体スペックだけでは勝敗は決まらない、って実例、今までにもさんざん見てきているしね」
「なんで荒神のおじさんが楓おねーちゃんを見込んだのか、ってことだよね。ボクたちではなく」
「荒神さんの求めるものは、ボクたちになかった……ということかな?」
「メンタルな部分も含めて判断したんだと思う」
「楓おねーちゃんもたいがいに天然だけど……」
「ボクたちは、さらに薄っぺらいから」
「人間としての経験値が違うんだから、しかたがないよ」
「ボクたちにはじっちゃんとこの三人しかいなかったんだし」
「環境の差は、なかなか埋められないし」
「楓おねーちゃんも、普段表面に出てこない、本人も意識していないところで複雑だから……」
「メンタルの差は、意外なところで出てくるよね」
「孫子おねーちゃんの強さは、自覚的なところから」
「楓おねーちゃんの強さは、無自覚なところから」
「このままずっと仲良くしてくれればいいんだけど」
「小康状態を保ってる原因も」
「将来、暴発する可能性を与えているのも」
「香也おにーちゃんなんだよね……」
 三人は同時にふといため息をついた。
 結局、話しはそこに戻っていく。
「おにーちゃんは、アレ、本気で決めていないの?」
「たぶん、ね」
「駆け引きとか、そういう計算をする人ではないことは、確かだけど」
「本人にも自分のことがよくわかっていないんじゃないか?」
「その可能性が一番大きい」
「いっそのこと、ボクたちの誰かを選んでくれれば」
「そうなる可能性もまだまだあるよ」
「あすきーおねーちゃんの可能性もね」
「やっぱり、自分のことがわかっていないんだよ。おにーちゃん」
「自分のこともそうだけど、他人のことも含めて、人間全般に興味がないっていうか……」
「でも、それも徐々に変わってきている……と、思うけど……」
「そのきっかけになったのも……おそらく、楓おねーちゃん……」
「たぶんね」
「あすきーおねーちゃんの方が、接触したのははやかったのにな」
「後先はあまり問題ではないでしょ」
「それいったら、ボクたち圧倒的に不利だし」
「不利とか有利とかで考えると、重要なことを見落とすと思う」
「クールになるんだ」
「あすきーおねーちゃんにも孫子おねーちゃんにもボクたちにもないものが、楓おねーちゃんにはあるってこと?」
「そこまで考えていないんじゃないかな?」
「タイミングの問題ではないとすると、何かしらあるんだろうね」
「そんなのがわかったからって、どうしよもないよ。真似すればいいってわけでもないだろうし」
「難しいんだな。愛情って概念」
「ボクたちには、特にね」
「これまでは、そんなことに悩む必要はなかったから」
「……それだ」
「なに?」
「どれ?」
「ボクたちは島にいたから、悩む必要はなかった。孫子おねーちゃんも、伯父さんとかがいるから、愛情に不足していたとは思えない。
 でも、楓おねーちゃんは……」
「……あっ」
「そうか……。
 楓おねーちゃんが、過剰に自信なさそうなのって……」
「おそらく……誰かに必要にされているって実感が、いつまでも持てないんだよ」
「……あんだけ、強いのに……」
「中身は、弱い」
「てか、脆い」
「孫子おねーちゃんとは別な意味で、無理しているとか」
「その無理……をずっと続けていたんだろうね。楓おねーちゃん。だから、あそこまでいけた」
「この間の暴走も……」
「かのうこうやから、クビを言い渡されたと誤解して、だし……」
「表裏、一体なのか……」
「それが、楓おねーちゃんだから……」
「ずっと無自覚でいるのも……」
「深く考えると、怖くなるから。もともと、頭がわるいわけでもないし」
「無理に……目を逸らしているのか。
 自分のことに」
「だとすれば、筋金入りの……鍛えに鍛えた天然だ」
「シンプルなようで、奥が深い」
「でも、楓おねーちゃんや孫子おねーちゃんのことは、少し距離をおいてみればまだわかりやすいけど……」
「わかんないのが……おにーちゃんだよね」
「あの人は……本当にブランクなのかな?」
「楓おねーちゃんが自分のことから目を逸らしているように、おにーちゃんが絵以外のことに意識を向けようとしていないことは、確か」
「原因は、まだよくわからないけどね」
「おにーちゃんの心の中を覗けるようになれれば、わかるのかな?」
「現象のやつは、何か見たようだけど……」
「仮にボクたちにそういうことが出来るようになっても、それは禁止されているから」


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「髪長姫は最後に笑う。」 第六章(413)

第六章 「血と技」(413)

「……ところでこちらの狩野君……」
 沙織は香也の方に顔を向ける、
「君は……かなり早い時期から、荒野君たちの正体とか、知っていたんだよね?」
 荒野や茅に突っ込んだ質問を弾かれて好奇心を満足させることができず、今度は矛先を香也の方に向けてきた……らしかった。
「……んー……」
 香也は少しの間思い返して、答える。
「……そう」
 別に、そう遠い昔のことでもない。
 香也は、楓が自分のうちに住むようになった日から、荒野や楓たちの正体についても説明されている。
 香也が沙織と大きく違うのは、そうした「正体」について、深く詮索する意欲を持たず、「そういうものか」と思ってそれで終わってしまったことだった。
 香也にとって、自分の身の回りにあることは、すべて「そういうもの」だけで構成されており、改めて好奇心を持ったり疑問に思ったり……ということが、ない。
「狩野君は……」
 まさにその部分を、沙織は突いてきた。
「……そういうことに、まったく興味を持たなかったの?
 疑問に思わなかったの?」
「……ん……」
 香也は……答えは決まっているのだが、一応、考える振りくらいはしておく。沙織が、「疑問に思うのが当然」という態度をとっているからだ。
「……全然」
 香也、ふるふると首を横に振った。
「正体がなんだろうと……楓ちゃんは、楓ちゃんだし……他のみんなも、そう……」
「……あっ……」
 沙織が、目を丸くする。
 香也の、シンプルすぎる回答に、虚をつかれた顔をしていた。
「……そっか。
 そういう人なのか、君は……。
 そうだね、絵を描いている人だし……目の前にあることがすなわち本質……という理解をするんだ……」
 もちろん、そうした発想を、沙織自身は採用していない。沙織がみる世界は、もっと重層的で、知れば知るほど隠れた面が露わになる、複雑さを持っていた。
 香也にとっては、「目の前にあるもの=目に見えるもの」がすべてで、それ以外の現実など……香也の視界に入らない限り、ないも同じ……なのだ。
 だから、楓や荒野の過去や素性も、過剰に詮索する意欲を持たない……。
 ある意味、香也の感じている「現実」と沙織の感じている「現実」とは、対局をなしている、といえたが……沙織は、すぐに香也の目に見える世界像を把握し、納得した。
「やっぱり君、見かけ以上に面白い子ね……」
 そういって、沙織は香也に笑いかける。
 香也の方にしてみれば……たったあれだけの短い問答で、沙織が香也の何を理解し、どう「面白い」と思ったのか、まるで理解でていないわけだが……。
「……んー……」
 香也は、あっさりと頷いた。
「……そう」
 他人の話しや意図がうまく理解できない……ということは、別に沙織が相手でなくとも、香也にしてみれば、日常茶飯事なわけで……見事に、香也はまるで気にかけていなかった。
 まるで……異種格闘技だな……と、それら、一連の会話を見ていた荒野は思った。
 荒野には……香也と沙織、両方の思惑が、なんとなくではあるにせよ、うっすらと想像できる。
 噛み合っているようで、噛み合っていない。けど、通じているといえば、通じている。
 それは主に、沙織の側の想像力に依るところが大きいわけだが……面白い会話だ、と、荒野は思った。
 やはり沙織は、むやみに好奇心ばかりが肥大している玉川や、データを収集し分析する一方の徳川とは違ったアプローチをする。例えていうのなら、一を聞いて十を知るタイプで、理解するが早いし、深い。
 単純に記憶力とかだけではなく……やはり沙織は、頭がいい……と、荒野は評価する。その、「人間らしい」想像力も含めて。
 しかし、この時点では……沙織が、自分の意志で積極的に自分たちに関わってくることが、どのような影響や波及効果をもたらすのか……荒野には、まるで想像できなかった。

 そんな会話が交わされた休憩も終わると、祖父の源吉と一緒にビデオアーカイブを鑑賞していた沙織が、荒野と香也の学習指導へと復帰してきた。
「もういいんですか? あちらは?」
 荒野が、沙織に確認する。
「満足したわけではないけど、量が膨大すぎて……」
 沙織は、軽く首を振って答えた。
「……残りは、サーバにパスを通す方法を教えて貰って、後でじっくり観させていただくわ。
 それでいいわよね、茅ちゃん?」
「それで、いいの」
 茅は、こくんと頷く。
「その方が、効率的」
 茅はそのまま源吉の方に移動し、昨日までの作業……その具体的な内容までは、荒野は知らなかった……を続ける準備を開始する。とはいえ、ノートパソコンの位置を使いやすいように調整し、ハードコピーの資料を持ってくるだけだったが。
「……さて、こちらはこちらで、しっかりと続けましょう……」
 沙織はそういって荒野と香也に対し、早口で問題を出していく。沙織もこの頃には荒野と香也、二人の理解深度をかなり詳細に把握していたので、正確に「二人が答えられないであろう」問題を出題してくる。
 案の定、荒野と香也は答えに詰まるわけだが、しばらく考えさせた後、沙織は、どこで詰まっているのか、どこを理解していないのか……丁寧に、説明していく。
 それから、
「ここまでが理解できれば、ここからここまでの問題も解けるから……」
 と、教科書や問題集のページを指定して、解かせる。
 そこで間違うようなら、またどこで引っかかっているのか調べて、確実に弱点をなくしていった。
 教える内容をすべて記憶している、ということ以外にも、生徒一人一人の理解度を把握し、確実に難点を克服させていく、という根気のいる作業を投げ出さずに完遂する、という精神的な面でも、沙織は教師役として適格だった。少なくとも荒野には、「とにかく生徒に考えさせ、やらせる」ことを重視する沙織の方法は、それなりに理にかなっているように思えた。
 荒野や香也の方にしても、それまでにある程度の素地が出来ていたので、根気よく弱点を見つけては潰していく……という沙織の方法は、短時間で試験の点数を上げる、という目的においては、それなりに効果的だと思えた。



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彼女はくノ一! 第六話 (154)

第六話 春、到来! 出会いと別れは、嵐の如く!!(154)

「それで、今日はどうでした?」
 夕食の席で、楓が香也に尋ねてきた。
「……んー……」
 香也は少し考えてから、返事をする。
「昨日と、あんまり変わらなかった……」
 あくまで、「香也にとっては」違いはなかった、ということだったが……。
「……はぁー……」
 基本的に素直な性格の楓は、すぐに納得して頷く。
「そうですかぁー……。
 でも、佐久間先輩がついていれば、安心ですねー……」
 悩みがない二人であった。
『……この子たちは……』
 そのすぐそばで、孫子は一人難しい顔をしている。
 香也はともかく……楓までもが、こうも、まるっきり、これっぽっちも、先のことを想像も警戒もしていないのか……ということを、孫子は最近いらだちを感じはじめていた。
 何事につけ、将来を見通して、周到に準備を行い、対策を練る……という計画性を自らに課している孫子にとって、楓のような無防備さを目の当たりにするのは、あまり快いことではない。孫子には珍しく、楓の「戦力としての優秀さ」を認めているからこそ、なおさらいらだちが募る。なんで自分の力を自覚し、それをより効果的に使おうとしないのか……。
 楓なら、孫子のような計算や準備を必要とせず、たいていの局面は自力で切り抜けてしまう……ということがわかっているから、なおさら腹立たしい……。
 孫子自身は、客観的にみて、計略や銃器の力を借りて、ようやく「並の術者」と互角にやりあえる程度の「戦力」でしかない。一方の楓はというと、荒神との接触以来、潜在的な素質を短時間のうちに開花させ、今では一族の中でも第一線の者たちと並ぶの戦闘能力を獲得しつつあり……その差は、開くばかり……という焦りもあった。
 もっと根本的な部分で、香也が「一番自然に接している」のが楓であり、しかも、そのことを楓も香也もあまり意識していない……ことに、孫子は一番いらだちを感じている。
『まったく、この子は……』
 自分が、どれほど恵まれているのか、自覚もせず、自覚しようともせず……。
 謙遜しているのではく、自分が強者であることを絶対的に自覚していない強者……というのも、実際にすぐそばにいると、これでなかなか、腹立たしい。
 さらに、困ったことに……孫子は、楓個人の性格は、決して嫌いではないのであった。
 素直で、なんの計算も打算もなく、自分の感情を隠そうともしない……ようするに、孫子とはまるで正反対の性格、といえたが……だからこそ、孫子は、そうした自分にはないまっすぐさを、好ましいものと思っていた。
 香也とのことを考慮しても、孫子からみた楓とは、立ち位置的には、いくら憎んでも飽き足らない相手……であっても、おかしくはない。
 しかし、実際の楓は……孫子の目か見ても、どこにも憎める要素がない……あまりにも、善良な存在であり……。
 そのギャップは、結局孫子の内面へと跳ね返ってフラストレーションとなってのしかかってくる。
 確かに、この頃の孫子が楓に感じていたのは、卑近な慣用句を使用するのなら、嫉妬ということになろう。しかし、その嫉妬の内実はというと……幾筋もの要素が複雑に絡み合っていて、ときほぐすのも容易でない。
 さらに救いのないことには……自らを軍師をもって認じている孫子は、明晰な思考能力を持ち、かつ、自分の身辺周辺の事物を分析する性癖もあり……つまり、自分の内面に澱んでいるどろどろとしたものが何に起因するのか、しっかりと見据え、明確に意識化していたことだった。
 あくまで無自覚な楓と、あくまで自覚的な孫子……という両者の性格の差が……それ以上の格差を、うみつつあった。
 誰が悪い……ということも、なかったのだが……。

「……それでは香也様。
 お風呂からあがったら、もう少し復習しましょうか……」
 孫子の葛藤に気づく様子もなく、楓は香也に向かって、無邪気に笑いかけている。
 楓はそのまま立ち上がり、食べ終えた食器を片づけに入った。すでに食事を終えていた孫子も、楓に倣って後片づけに入る。
 テン、ガク、ノリの三人は、お互いに目配せをしあうと、そっと立ち上がって自分たちの食器を台所へと持っていった。食器洗いには人数が多すぎるくらいだったので、そのまま三人連れだって、自分たちに与えられた部屋へとと向かう。
 そして、部屋に入るなり、三人で額を寄せあうようにして、こそこそと話し合いを開始した。
「……見た?」
 と、ノリ。
「見た見た。 
 やっぱり変だったよね。
 孫子おねーちゃん……」
 これは、テン。
「だからいったでしょ?
 この間も、お風呂で大変だったんだから。
 孫子おねーちゃん、取り押さえてるの……」
 これは、ガク。
「やっぱあれかな?
 楓おねーちゃんが、最近、なにかと勢いづいているから……」
「あまり認めたくないけど、おにーちゃんともいい感じだし……」
「孫子おねーちゃん、昨日もかなり焦っておにーちゃんに迫っていたし……」
 三人はおのおの勝手にいいたい放題にしゃべりはじめる。
「……佐久間の術を使いこなせれば、人の心も読めるそうだけど……」
 しばらくわいわいしゃべりあった後、おもむろにテンが顔をあげ、太いため息をついた。
「……心なんか読めなくても、これだけ煩わしいのに……」
 テンの言葉に、ノリとガクの二人がうんうんと大きく頷く。
「プログラムみたいに、理屈では割り切れないからねー……」
「……変数が複雑すぎて、予測がつきません……」
 複雑な人間関係、というのも、この三人にとっては、ここ最近になってはじめて遭遇する代物であり……そうした未知の問題に関しては、三人でよく話し合って対策をとることになっている。
「おそらく、孫子おねーちゃんも頭ではわかっていると思うんだ。もともと、冷静な人だし……」
「わかっちゃうから、かえって感情的には納得できない……ってことも、あるんじゃないかな?」
「ボクたちだって、納得しているかしていないか、っていったら、ぜんぜん納得できてないけど……」
「まだまだおにーちゃんの気持ちが確定したわけではないし……」
 三人は早口で思いついたことを何でも挙げはじめる。三人の話し合いは、いわゆるブレーンストーミング的なものになりがちだった。


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HONなび 







「髪長姫は最後に笑う。」 第六章(412)

第六章 「血と技」(412)

 それでは、ということで、食事を終えて香也がやってくるまでには、源吉と沙織は、ノートパソコン一台を占有し、かぶりつきでこれまでに撮り溜めてあった対戦映像を鑑賞することになってしまった。
 この手の映像データに関しては、徳川が率先して機材を揃えアーカイブとして保存してきただけあって、今ではそれなりの量になってしまっていて、茅がしかるべきサーバに接続してログインしさえすれば、そのすべてが鑑賞可能になっていた。
「……んー……」
 まったく事情がわからない香也が、沙織と源吉の異様な情景を目の当たりにして、当然のように尋ねてくる。
「……どうか、したの?」
「気にしないでいいの」
 沙織たちのかわりに、茅が答えた。
「向こうは今、忙しいから……今日は、茅が二人に教えるの」
「……んー……。
 そう……」
 強く疑問に思ったわけではないのか、それとももともとあまり関心がなかったのか、香也はゆっくりとした口調でそう答えて頷いた。
 荒野も、それに倣う。
 荒野にしてみれば、沙織に教わる、ということが大事なのではなく、あくまで、実際の試験対策を進行させる方が重要だったわけだし……そうした事情は、香也とてあまり変わらないだろう。
 いや、香也の場合は、荒野よりもよっぽどそうした細事にこだわらないし、関心もたないのかも知れないが。
 いずれにせよ、茅はまったく別の作業をしていた割には、香也並びに荒野の学習進捗情報を正確に把握していた。
『……まあ、茅なら……』
 他の作業をしながら片手間に聴きかじった程度であっても、かなり正確な内容を即座に思い返せるわけで、その程度のことが出来ても不思議ではないのか……と、荒野は納得する。
 ともあれ、そうして昨日までのように荒野と香也の学習は黙々と続き、沙織と源吉はネットを経由したビデオ映像を延々と鑑賞し続けた。

「……はぁ……」
 しばらくたって、みんなで一息つくことにしたとき、沙織は太いため息をついた。
「おじいさんの話し……本当だったんだ……」
 沙織は、幼少時、祖父の源吉から本当とも嘘ともつかない一族の物語を聴かされていた。また、最近になってからも、茅や荒野を介して実在する一族について説明され、そのうちの何人かに紹介されてもいる。
 しかし、彼らが実際に、一族らしい活躍をしているとkろを、実地に見ていたわけではなく……今日、いろいろな映像を見て、はじめて知識に実感が追いついてきた……と、いったところだろう。
「……そういえば、荒野君は、あまり写っていなかったようだけど?」
「……いや、おれ……一応、本家筋だからさ……」
 沙織にそう水を向けられて、荒野は苦笑いを浮かべる。
「……軽々しく出ていくと、他の人たちの活躍の場を奪うのか、って文句をいわれる。
 本当におれがでないと場が収まらないときは、でていくけど……」
「……へぇ……」
 沙織は、素直に頷く。
「……荒野君、偉かったんだ……」
「おれ自身が、というよりは、おれの家がね」
 荒野は、とりあえずそう答えておく。
「最近は、なぜだか人数ばかり増えてきて、ますます出番が減りそうな感じだし……。
 それに今は、一族間の摩擦の調停や調整が、一番のおれの仕事みたいになってきてるし……」
「いろいろ、複雑なのね」
「いろいろ、複雑なんです」
 沙織と荒野は、そういって頷きあった。
「その複雑なところにもってきて、正体不明の……」
「荒野」
 荒野が続けて「悪餓鬼ども」について説明しようとするのを、茅が鋭い語気で制する。
「先輩は、一般人なの」
 一般人だから……下手に深層のことを説明して、深入りさせるな……と、茅に釘を刺された形だった。
「はいはい」
 茅の意図を察した荒野は、故意にのんびりした声を出して説明を中断した。
「なに、いいかけて。気になるじゃない……」
 沙織は、当然のように不満顔だった。
「……ま。
 世の中、知らない方がいいこともあるってこってす」
 荒野は、軽い口調でそういって、口を閉じた。
「……やっぱ、マンドゴドラのケーキ、うまいなぁ」
「そう、説明してくれないつもり……」
 沙織の目が、すぅっと細くなる。
「……茅ちゃん!」
「駄目」
 沙織は、今度は茅に向きなおる。
「一般人を巻き込みたくはないの。
 下手に首を突っ込むのは危険だし、こちらもフォローしきれないの」
 が、茅は当然、相手にしなかった。
「こっちの狩野君!」
 今度は、沙織は香也の方に話しかけた。
「……何か、知らない?」
「……んー……」
 香也は、ケーキには手をつけず、ずずずずと音をたてて紅茶を啜っていた。
「一応、前に、いろいろ聞いているけど……複雑すぎて、うまく説明できない……」
 香也が、荒野たちのいう「悪餓鬼ども」の周辺事情を理解していない……というわけではなく、それを沙織に要領よく説明できない……という、意味だった。
 茅やガク、テン、ノリたち、それに、現象までを含めた新種の出自……など、完全にプライバシーに属することだから、軽々しく教えるわけにはいかない。
 沙織がどこまで詳しく一族や荒野たちのことを知らされているかわからなかったし、どこまで立ち入った説明をしていいものか、香也には、まるで判断できなかったし、 それらをひっくるめた上での、荒野たちが現在行おうとしていることの意味……などいついても、どこからどこまでを説明したらいいのか、香也には、まったくわからなかった。
「……そう」
 香也の表情をみて、どうやら聞くだけ無駄らしい……と判断した沙織は、がっくりとうなだれる。
「……先輩……」
 荒野が、ぽつりと呟いた。
「以外に……詮索好きだったんですね……」
 荒野にしてみれば……ここ数日、沙織の意外な側面を知ることが出来て、なかなか貴重な体験をしている、といえた。
 案外……こういう、好奇心の強いところが共通しているから、玉木や徳川とうまくつき合えて来たのかも知れない。
「……この子は、小さい頃から疑問に思ったことは、そのままにしておけないたちでしてな……」
 それまで黙っていた源吉が、そういって目を細める。
 すっかり、身内の成長を見守る年長者の顔になっていた。



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彼女はくノ一! 第六話 (153)

第六話 春、到来! 出会いと別れは、嵐の如く!!(153)

「でも、今回の試験、香也様、調子いいですよね……」
 通学時に、楓が話しかけてくる。
 楓は昨日も、休み時間のたびに香也の席を訪れては試験の答え合わせをしていたので、香也の成績についても自然と詳しくなっていた。
「……このままでいくと、三学期の成績も、かなりあがると思いますけど……」
「……んー……」
 香也は、内心「それは、あれだけ盛大に手伝ってもらえば、いくらなんでもあがるよ」と思わないでもなかったが、例によって生返事をするだけにとどまった。
「……そうかも」
 それに、客観的に見て「今までが底辺すぎた」という事実もあるので、香也は素直に喜べなかった。
「少しばかりあがったところでようやく人並み」、というが、自分の成績についての香也の評価であり、この香也自身の評価は客観的に見ても割と公正なものだったりする。
「まあ、成績があがること自体は、いいことだとは思うだけどね……」
 樋口明日樹は、香也の気のない様子を目の当たりにして、複雑な心境になる。
 香也自身は、そこのことを喜んでいるのだろうか……と。
 学校の成績とか、そんなことは……香也にとっては、本当はあまり関心のない、些末事なんだろうなぁ……と、明日樹は思っている。いや、知っている。
 香也にとっては、絵以外のことがらがすべて、「どうでもいい、些末事」なのだ。少なくとも、明日樹が知っている香也なら、そう考えているはずだ。
「……狩野君がいやがっていないんだから、とやかくいう必要もないか……」
 明日樹は、誰の耳にも入らない程度の小声でつけ加えた。
 香也の心境はさておき、将来的なことを考えると、学校の成績もそれなりに重要なわけで……周囲の人たちが香也の面倒を見ることも、明日樹は、一概に責める気にもなれない。
 そんなわけで、「香也を取り巻く人々」に対する樋口明日樹の感情は、日々複雑なものになっていくのであった。

 二日目の期末試験も、香也はかなりリラックスした状態で受けることができた。香也は自分の成績に関してあまり思い入れがないため、あがりようがないということもいえたが、それ以上に昨夜、孫子とのあれやこれやで肉体的に疲労し、ぐっすりと熟睡することができた、という点が大きい。おかげで目が冴えた状態で静まり返った教室内に座っているわけだから、答案用紙に解答を書き込むしかすることがない。香也は、絵を描くときと同じくらいに、試験に集中することができた。

 そんな感じで午前中の日程をあっという間に終え、香也は帰宅の準備をする。いつもなら誰かしらが一緒に帰宅するパターンが多いのだが、この日、香也の世話を担当する楓は掃除当番なため、ひさびさに一人で帰宅することになった。もともと香也は単独行動の方がデフォルトなので、一人で帰宅することを苦にしたり寂しがったりする、ということはない。むしろ、こうして一人で帰宅するのもひさしくなかった感じで、香也はとてものびのびとした心持ちになりながら、家路についた。
 帰宅し、着替えて真理の用意してくれた昼食を軽くすませてから、荒野たちのマンションへと向かう。
 基本的には、昨日と同じような感覚で進行したわけだが……サオリセンパイが休憩のおりなどに、何かと「香也自身」について尋ねてきたきた点が、昨日とは違っていた。
 そういえば、楓が、「サクマセンパイのサクマは、現象とか梢とかのサクマで、センパイ自身は一族ではないけどセンパイのおじいさんは生粋のサクマだ」みたいなことをいっていたっけかな……と、香也はぼんやりと考える。
 そもそも香也は一族とか佐久間というのが「すごい存在だ」ということはわかっていても、どのようにすごいのか、ということに関しては、なんら具体的なイメージを持っていないので、いまいち実感がわかないのであった。
 あれこれと香也のことを聞いてくるサクマセンパイの姿をみて、荒野が、なんだか呆れているような風に見えたのだが……それは、香也の気のせいだったかも知れない。
 楓のいうところの「生粋のサクマ」であるところのセンパイのおじいさんも、昨日に引き続き同席していた。
 とはいっても、おじいさんは孫であるセンパイよりは茅とばかり熱心に話し込んでいるようで、昨日はまだ、話しあっているだけだったのだが、今日に至ってはノートパソコン二台を二人で占有して忙しくキーを操作しながらなにやら難しくて込み入った風な話しを延々と続けている。内容が込み入っている上に専門用語らしき単語の占有率が高い二人の会話は、香也には難しすぎて聞き取れても内容がまるで理解できなかった。しきりにネットワークがどうのとか組織とかリアルタイムとかワークシェアなどの単語が飛び出し、その程度は香也にも聞き取ることができたが、二人がいったい何について熱心に話し込んでいるか、香也には皆目検討がつかなかった。第一、そっちの方に気を取られているとすぐにサオリセンパイから「はいはい。勉強の方に集中して」と注意をされる。
 センパイは紅茶を片手にゆったりとくつろいでいるようにみえて、香也や荒野のことをかまなり細かく観察しているようで、二人の集中力が途切れるとすぐに柔らかい叱責の声が飛んできた。
 教科書も何も見ずに、香也と荒野、一年と二年の二学年分の内容を、傾向と対策む含めてしっかりと指導している、ということのすごさについては、香也はあまり実感を持って意識していない。茅とかテンとか、頭抜けた記憶力の持ち主が身近に存在しているため、「そんなもんか」あるいは「センパイもそういう人か」程度の認識しかしていなかった。
 これまでの環境が環境だけに、香也にとってその程度の異能は、「そういう人もいる」程度の感覚しかもたらさなくなっている。何しろ、まわりがまわりである。
 雑談の折りに、サオリセンパイが荒野に向かって、
「荒野の周りにいると、いろいろと個性的な子たちとあえる」
 といっていたのが、香也には印象的だった。
 確かに、その通りだな……と、「荒野の周囲の人々」の顔を思い浮かべ、香也はサオリセンパイの言葉に深く納得したわけだが……その「個性的な子」の中に自分が含まれている、という自覚は、香也にはなかった。


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パツキンAV村

「髪長姫は最後に笑う。」 第六章(411)

第六章 「血と技」(411)

 なんだかんだでそのまま二十分ほども立ち話しをしてしまった。
 このままでは香也と約束した時間に遅れる、ということで、昼食はマンションに帰ってから作るのではなく、どこかで調達していこう、ということになり、荒野が駅前まで出て牛丼弁当を買ってくることになった。牛丼にしたのは、茅からのリクエストがあったためだった。
 茅と沙織は、その間にマンドゴドラに寄ってくる、という。たまには顔を見せにいきたいし、お茶うけになる菓子も欲しい、といったところだろう。あるいは、日参してくれる酒見姉妹へのお礼代わり、というニュアンスも含んでいるのかもしれない。
 そのようなわけで一度、荒野は茅、沙織の二人と別れた。といっても、駅前もマンドゴドラもすぐそこで、いくらもしないうちにマンションで合流する予定ではあったが。
 荒野は商店街のアーケードを抜け、目当ての牛丼屋をめざす。ひさしぶり、というほどでもないのだが、期末試験に入ってからこっち、荒野は商店街に来ていなかった。こうして平日の昼間に見る商店街は、普段利用する夕方と比べても、よほど閑散としてみえる。

 駅前のチェーン展開している牛丼屋で特盛り弁当四つを購入し、来た道を戻っていくと、商店街アーケードの中程で作業服姿の孫子と出会った。
「よう」
 荒野は、何人かの男たちに、二トントラックから足場材を降ろす作業をしているらしい孫子に、とりあえず声をかけてみる。
「何やってんだ、こんなところで?」
「え?
 あっ。加納か……」
 背後から声をかけられ、振り向いた孫子は、事務的な口調で説明をしはじめる。
「……試験休みと春休みを利用して、香也様に、商店街のシャッターに絵を描いてもらうことになっています。そのための、下準備です……」
「……あー……。
 そんな話しも、していたっけかなぁ……そういや……」
 荒野も詳しく聞いたわけではなく、何かの雑談のおりに、小耳に挟んだ、という程度だったが……いわれてみれば確かに、そんな話しも聞いたような気がする。
「でも、彼……覚えているかな?」
 荒野はそういって首を傾げた。
「たとえ忘れていても、絵に関する約束を香也様が反故にするはずがありません」
 孫子は、やけに自信たっぷりな物言いをした。
 ……そんなものかも知れないな……と、荒野も納得をする。
「……そのかわり、香也様が不自由をしないように、こちらの方々に話しを通して、足場を組んで、塗料を用意して……細々とした下準備はすべてこちらで用意するわけですから……」
 そういう細かな雑事を厭わない、という側面も、これで孫子は持ちあわせている。
「……試験期間中なのに、ご苦労なことだな……」
 揶揄しているわけではなく、本気で荒野は孫子にねぎらいの言葉をかけた。
「試験直前に慌てて勉強をする必要がある、というのは、普段さぼっている証拠です」
 孫子は、きっぱりといいきる。
「普段からなすべきことをなしていれば、直前に慌てる必要はありません」
「……そういうことは、玉木あたりにじっくりと言い聞かせてくれ……」
 荒野はそういって孫子に別れを告げ、マンションへと向かう。

「……って感じで、才賀のやつも、休みにむけていろいろ画策しているみたいだった……」
 牛丼特盛り弁当をみんなで囲みながら、荒野はついさっきの出来事を報告する。普段、食卓を囲みながらあれやこれやを茅に報告・相談するのが習いになっていたので、荒野にしてみれば違和感がなかった。
「才賀の令嬢が、ですか……」
 源吉が、なんともいえない微妙な表情になる。
「あの方も……難儀な性格ですなぁ……」
 どうやら、この土地にとどまって涼治に報告するための監視活動をしているらしい源吉は、当然、孫子の詳細についても知っているわけだった。
「鋼造さん、あいつを普通の庶民にしたくて……それが無理でも、そういう感覚を学ばせたくて、こっちに住まわせているのに……」
 荒野も、頷く。
「……絶対、普通の範疇に収まっているたまではないよな、あいつ……」
「荒野君も……」
 ここで、沙織がくすりと笑った。
「……人のこといえないじゃない」
「いや……そういわれると、そうなんだけど……」
 今度は荒野が、なんとも微妙な表情になる。
「……少なくともおれは、普通になろうと努力はしているんですよ。
 これでも……」
「どう振る舞おうとも……」
 今度は茅が、口を挟んだ。
「荒野は、荒野なのに……」
「羊の皮を被っても、狼は狼、というわけですな」
 源吉も、茅の言葉に頷く。
「若の……その、一般人社会にとけ込もうとする努力自体は、大切だとは思いますが……」
「……あー。
 源吉さんまで、そんなこというかなー……」
 荒野は故意に、少し不機嫌な声を出す。
「……これでも、それなりにうまくやっていると思うんですけどねー。
 むしろ、うまくいきすぎていて怖い、っていうか……」
「……荒野、いつもそんなこといっているの」
 茅が、即座につけ加えた。
「そうした幸運を呼び込んでいるのも、荒野自身の行動なのに……」
「荒野君は、何でも自分でやりたがるタイプね。意外と」
 沙織が、荒野の分析をする。
「自分の目の届かないところでいろいろ動いていると、とたんに不安になるタイプ。
 リーダーなんてものは、細かいところは他人任せにして、あとはどーんと構えていればいいのに……」
「……最近は、そういうのにも慣れようとしているの」
 茅が、荒野を評する。
「荒野は……まだまだ……他人任せにしていることに、フラストレーションを感じているの」
「この年で、そんなに悟れやしません」
 荒野はそういって胸を張り、湯呑みのお茶をずずずとすすった。
「あっ……。
 たまの日本茶も、いいなあ……」
 試供品として静流の店のチラシに付属していたものを、早速使っていた。
「……香りも味も、いいよね、これ……」
 沙織も、湯呑みを両手に抱えるようにして、傾ける。
「牛丼みたいに味が濃い食べものに負けていないんだから、そうとうなものよ。
 帰りに買っていこうかな?」
「……野呂の姫が、ねぇ……」
 源吉は源吉で、またまた複雑な表情になる。
「あっ。そうだ。
 源吉さん。静流さんとジュリエッタさんの対決映像、ありますよ。
 ネットに繋げばすぐに見ることができますけど、あとで見ますか?」
「あっ。
 それ、わたしも見たい」
 荒野が提案すると、源吉が答える前に沙織が応じる。



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彼女はくノ一! 第六話 (152)

第六話 春、到来! 出会いと別れは、嵐の如く!!(152)

 結局、二人が折り重なって動かなくなるまで、それからかなりの時間を必要とした。香也はぜはぜはと荒い息をついている。孫子は満足そうな微笑みを浮かべてぐったりとしている。
 二人とも、汗まみれだった。
 やがて孫子が疲れはてて動けない香也の股間に手を伸ばして、ついたままだった避妊具をはずす。器用にその根本を縛ると、ティッュにくるんで自分の掌に乗せて、重みをはかるように揺すりながら、
「こんなに……たくさん……。
 二回目でしたのに……」
 とかいって、何とも満足そうな、凄みを感じさせる笑みを浮かべた。そうした孫子の笑みを向けられた香也は、なんとも複雑な心境になる。
 香也が何か返事をする以前に、孫子はてきぱきとした動きで脱ぎ散らかした衣服を集めて身繕いをし、ティッシュをとって香也の陽物を丁寧に拭きはじめた。孫子の手で拭われている香也のソレは、半ば力を失ってだらんとしていたが、孫子が触っているうちに、少しづつ力を取り戻してくる。
「……あら……また……」
 孫子は、くすくすと笑った。
「香也様は……まだ……足りないのですか?」
 香也はぶんぶんと首を横に振る。
 その香也の首に腕を回し、また孫子が抱きついてきた。
「わたくしは……まだまだ、足りない気分なのですけど……」
 孫子はそういって香也の片手を掴み、自分のスカートの中に導く。
「……ほら……まだこんなに……濡れてきていて……。
 んんっ!」
 孫子は、濡れてしまっためだろう。スカートの中に下着を身につけていなかった。
「最近では……はたしない話しですけど……香也様のことを考えるだけでこんなになってしまって……」
 孫子に導かれた香也の指が、孫子の陰毛をかき分けて秘処を撫でていく。湿っている……を通り越して、孫子のそこから水分がじっくりと滲みだしていく様子が、香也の指に伝わってくる。
 孫子はすぐに我慢ができなくなったのか、香也に覆い被さってきて、香也の口唇を求めてきた。
 孫子は舌で香也の口の中を蹂躙しながら、香也の指で自分の敏感な部分を刺激し、かなり性急に再度昇り詰めていく。
 一度絶頂した直後だったので、いっそう敏感になっていたのかもしれないが……孫子は、五分もしないうちに全員をビクビクと震わせて、そのまま香也の上に体を投げ出した。
「……お風呂に入ったのに……また、汗……かいちゃいました……」
 しばらくぐったりとした後、香也に密着したままの孫子は、香也の耳元で囁く。
「わたくし……香也様のおそばにいると……どんどん、淫らな子になっちゃいます……」
 そういってから孫子は、香也の身体から離れて立ち上がる。
「……今夜はもう、これ下がりますわ。
 なんだか……香也様と二人きりでいると、欲望に際限がなくなってきて……怖い、ですし……」
「……ちょ、ちょっと……」
 みょうにすっきりとした顔をして、部屋から出ようとする孫子を、香也は呼び止めた。
「あ、あれも……持ち帰って……」
 香也は、畳の上に丸まっている孫子の下着を指さす。
「……香也様は……ああいうのがお嫌いですか?
 一般的に、男性は……そういうフェチェッシュなこだわりがあると聞きましたけど……。
 人によっては、ああいうもののために軽犯罪まで犯すといいますしに……」
 ようするに、香也が孫子の下着を使ってよからぬ楽しみに耽る……ために、故意に置いていったらしい。
「……んー……」
 香也は、どうやら男性の性欲というものにたいして根本的な誤解があるらしい孫子に対して、慎重に言葉を選ぶ。
「そういうのが好きな人もいるかもしれないけど……ぼくは、そうじゃないから……。
 ついでに、これも……持ち帰ってくれると、うれしい……」
 そういってごそごそと上着のポケットを探った香也は、夕方拾って、そのままポケットの中につっこんでいた、丸まった布切れを、孫子に手渡す。
 正直……こんなものを渡されても、扱いに困るのだった。
「……そう……ですか……」
 なぜか、いかにも残念そうな表情をした孫子が、しぶしに、といった感じで香也から自分の下着を受け取る。
 香也から布切れを受け取る際、孫子は香也の耳元に口を寄せて、
「……欲しくなったら、いつでもお声をかけてくださいね……」
 と囁くのを忘れなかった。

「……ふう……」
 孫子が部屋を出たのを確認してから、香也はのろのろと立ち上がり、下着とスウェットの下を身につけはじめる。完全に、孫子のペースにはめられていたな……と思い、それから……別に、今にはじまったことではないか……と、思い直す。
 相手が孫子でなくとも、いつも香也は、振り回される側だった……ような、気がした。
 なんというか……このまま流されるまま、ではいけない……というか……もう少し、主体性と自分の意志を持っていかなくては、いけないような気もする……。
 このまま、ずるずると今の状態を続けていたら……自分の身体が保たないのではないか……と、香也は思った。
 それから香也は、あることに気づいて愕然とする。
 今週の期末試験が終わったら……また終業式は残っているものの、学校は試験休みと春休み、という長期休暇に入る。その間、香也の身体と時間は、今まで以上に空くわけで……。
 その間、同居している少女たちに今までと同じように構われていたら……まず間違いなく、香也の身は保たない。
 ……何らかの口実を作って、家から出る時間を多くするしかないかな……と、香也は思った。

 翌朝、昨夜はあれほどご機嫌になって別れた孫子が、目に見えて不機嫌そうにしていた。それはもう、誰の目にもはっきりとわかるほどで、三人娘などは朝食のときから、少し警戒をしている。
 ……いったい、どうしてだろう……と、香也は不思議に思ったものだったが、孫子の視線が頻繁に……隣に座っている自分を通り越して楓に突き刺さっていることに気づき、「ああ。そういうことか」と納得する。
 今日の「香也のお世話当番」は、楓だった。
 一昨日、日曜日の件もあり、孫子は楓を最大の障害と見なしているようで……でも、楓の方はというと、孫子が楓を気にするほどには、孫子の存在を気にかけているようには、見えない。


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[つづく]
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「髪長姫は最後に笑う。」 第六章(410)

第六章 「血と技」(410)

 その日も昇降口のところで茅や沙織先輩と合流して帰宅することになった。
「……今さら、こういうこともなんですけど……」
 肩を並べてマンションに向かいながら、荒野は沙織に話しかける。
「沙織先輩、おれたちのためにこんなに時間を使ってもらっちゃって……申し訳ない気もします」
 荒野の本音でもあった。
 面倒を見てもらっている側の荒野や香也はともかく、沙織の側から見れば、いっこうにメリットがない。
「いいの、いいの。
 こっちも、好きでやっているだけだから……」
 沙織の方は、鷹揚に頷くだけである。
「……おかげで、面白そうな子たちとも知り合いになれたし、なれそうだし……。
 荒野君の知り合いって、ユニークな人が多いのね……」
「ユニーク、っていうか、なんていうか……」
 荒野としては、口を濁すよりほかない。
 沙織のいう「ユニーク」というのは、「個性的」というよりは「どかか歪んでいる」というニュアンスが強いような気がするのだが……一族の主要な面々の顔を思い起こすと、まったく反論できないのだった。
 そして、沙織の趣味はあまりよくないよな……とも、心中でそっとつけ加える。
「……まあ、個性的な知り合いには、不自由していません……」
 荒野としては、無難にそんな返事をするだけにとどめた。

「……はーい!
 カノウのワカっー!」
 そんなことはぐだぐだ話しながら歩いていくと、商店街のはずれあたりで、脳天気な声に呼び止められた。
 振り返ってみると……。
「……ジュリエッタさん……」
 荒野は、視界に入ってきた姿を認めるなり、うめいた。
「……何やってんですか?
 こんなところで、そんな格好で……」
 ジュリエッタはスリットも胸元も大胆なに開いた真っ赤なチャイナドレスを着用し、プラカードを持っていた。
 ……真昼間から、町中でする格好ではない……と、荒野は思う。
「……似合わないか? これ?」
 一方のジュリエッタは、荒野の反応をみて、不思議そうな顔をして自分の体を見返している。
「……どこもヘンじゃないよ? これ……」
「似合うか似合わないかって、いったら、似合うし……そういう意味では、変じゃないといえば変じゃないんだけど……」
 荒野はどう説明するればいいのか考えながら、口を開く。
「……あー。
 町中で着るものじゃないでしょう、それ。少なくとも日本では……。
 いったい、なにやってんですか?」
「……Oh! 目立つか? それはよかった!」
 ジュリエッタは昂然と胸を張った。
 そうすると、大きく開いた胸元がいっそう強調されるようで……目のやり場に困った荒野はさりげなく目線をそらす。
「……これ、静流の店の宣伝ね!
 静流にはいろいろ、迷惑かけたから……」
 そういって、ジュリエッタは荒野にチラシを手渡した。
「……ああ。チラシ配りか……」
 ジュリエッタに手渡されたチラシを一瞥し、頷く。
「……そういや、楓や才賀も、年末に似たようなことをやっていたっけ……。
 だけど、その格好……いったい誰が用意したんだ?」
「それは、わたしです」
 横合いからいきなり声をかけられ、そちらに首をめぐらした荒野は、しばらく絶句した。
 声をかけてきたのは、柏あんなの姉、柏千鶴だった。千鶴も、ジュリエッタと同じく、プラカードを担いでチラシの束を手にしている。
 問題は、そのファッションで……。
「……ええっと……。
 どうも、ご無沙汰してます……」
 荒野は反応に困りつつも、とりあえず無難に挨拶をしておく。
 知り合いの下級生の姉が、いきなり空色のチャイナドレスで現れたら、荒野でなくても驚く。
「ご無沙汰しています」
 千鶴は荒野に向かって丁寧に頭をさげてから、説明を続ける。
「この衣装、わたしが知り合いのつてで借りてきたものなのですけど……似合いっていますでしょうか?」
「……ええっと……。
 まあ……お似合いだとは思います。二人とも……」
 この際、荒野はTPOの問題は無視することにした。
 似合っているかいないかといえば……二人とも、すごく似合いっているのだ。目のやり場に困るくらいに。
 ジュリエッタはともかく……柏千鶴も、結構着やせするタイプらしかった。
「萌え萌えですか?」
 千鶴が、真剣な顔をして荒野の目を見据え、重ねて聞いてきた。
「も……萌え萌え……です……」
 気圧されながらも、荒野は、なんとかそう答える。
 蛇に睨まれた蛙……というのは、このような心境をいうのだろう……と、荒野は密かに深く納得する。
「……それは、よかったのです」
 それまでの真剣な顔つきから一転して、千鶴は満面の笑顔となった。
「静流さんのお店、商品のクオリティは高いんですから……もっと真剣に、良さを広める努力をしませんと……」
「……ああ……。
 それで……」
 荒野はジュリエッタに手渡されたチラシに視線を落とした。
 静流の店への地図と住所、「おしいお茶のいれ方」の簡単な説明などが手書きの丸文字で書かれていて、ビニール袋に入った少量のお茶の葉がステープラーでとめられている。
 ジュリエッタと千鶴のファッションはどうかと思うが、宣伝方法としては、意外にまともだ……と、荒野は思った。
「荒野君」
 背後から、今度は沙織から声をかけられる。
「この方たちは、紹介してもらえないのかな?」
 沙織もまた、千鶴に負けないくらいに満面の笑みをたたえている。
 おそらく……「変な人」の知り合いが増えて、楽しいのだろう……などと、思いながら荒野は沙織に二人を紹介しはじめる。
「……ええっと……。
 こちらが、一年の柏あんなの姉さんで、千鶴さん。確か、大学生。
 で、こっちが……あー……一口には説明しにくいんだけど、うちの方の関係者で、最近こちに越してきてジュリエッタさん。こうみえて、日常会話程度なら日本語も不自由しないから、あったときは話しかけてあげて……」
「一年の柏さんって……あまり話したことないけど、堺君といつも一緒にいる、可愛い子ですよね……」
「そうそう。あんなちゃんとまーくん。
 まーくん、うちのお隣さんなんですよ……」
 お互いに挨拶しあった後、千鶴と沙織はメアドと電話番号の交換までしていた。



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彼女はくノ一! 第六話 (151)

第六話 春、到来! 出会いと別れは、嵐の如く!!(151)

「……ちょ、ちょっと……」
 そのまま腰を落とそうとする孫子を、香也が慌てて制止する。真理にいいつけられた事に関しては、香也はできる限り守ろうとする。
「ご……ゴム、着けないと……」
 孫子は黙って自分のポケットから正方形のパッケージを取り出して、封を切る。
「備えあれば憂いなし、ですわ……」
 孫子はそういって、開封した避妊具を香也の先端に押し当て、そのまま被せた。
「……ふっ……」
 孫子が避妊具をかぶった香也の先端を自分の入り口にあて、香也のモノを掴んで前後に振って、くちゅくちゅと浅い部分をかき回す。
「この……香也様の硬いのが……これから、わたくしの中に……」
 てっきりそのまま孫子が腰を落とすもの……と思いこんでいた香也は、予想外の刺激にうっ、と声を漏らす。
「香也様……このまま……香也様のをいただいても……よろしいですか?」
 媚びるような、懇願するような口調で……孫子は、香也に許可を求めた。孫子自身の欲求が滲みでているような口調、だった。どうやら香也をじらしているつもりではなく、言葉の通りに、これ以上のことをするのには、香也の許可が必要だ……と、思っているようだった。
 香也は無言のまま上半身を起し、自分の上に跨っていた孫子の体を、両腕で抱きしめた。
 孫子は、予想外の香也の挙動に「……んあっ!」と小さな悲鳴を上げたが、荒々しい動きで香也が孫子の口唇を奪うと、口を開いて積極的に応じた。
 香也と孫子は、しばらくその体勢のまま、お互いの舌を求めあっていたが、香也の上に跨って中腰になっている孫子の姿勢は安定せず、孫子の上体がぐらぐらとよろめいてくる。
 そうと察した香也が孫子の体に巻き付けた腕に力を込め、孫子の体を持ち上げる。スレンダーで背もさして高いわけではない孫子の体は思いの外軽く、非力な香也の力でも浮かせることが可能だった。
 孫子の体を持ち上げた香也は、そのまま孫子を畳の上に放り出し、その上に覆い被さった。
「……やっ……。
 あっ。あっ……」
 香也の、予想外に乱暴な一連の動作に、孫子は一瞬、恐怖の表情を浮かべたのだが……自分に覆い被さってきた香也が、孫子の首筋あたりに口唇を這わせながら、乱雑で性急な手つきで孫子の服を脱がせはじめると、鼻にかかった声をあげはじめ、さりげなく体を動かして香也の動きを助けたりしはじめた。
 すぐに孫子は香也の手によって服を剥かれ、ブラとスカート、それに局部を濡らしたショーツだけ、という姿になる。半裸の孫子の上に下半身丸だしになった香也が覆い被さり、孫子の入り口に硬直したモノの先端を押し当てる。横臥した孫子の上に香也が重なっている、という体勢のまま、香也は一気に体重をかけて自分の分身を孫子の中に沈めた。
「……んっ!
 あぁっ……」
 思わず、といった感じで、孫子の喉から声が漏れる。
 ああ……こんなに、乱暴に……香也様に犯されている……と、興奮して稼働効率が半減している脳髄で、孫子はぼんやりと思う。
 香也が深く打ちつけるたびに、孫子は荒い息を吐いて、思考能力を低減させていった。
 ずん、ずん、ずん……と、技術もなにもない香也が、単調な動きで一気に孫子の深いところまで抜き差しをする……たびに、孫子の一番深い部分が痺れ、理性が麻痺していく。
 特に香也の先端が孫子の最深部まで届くとき、孫子は全身を震わせて、「……あぅっ! あぅっ! あぅっ!」と小さく声を上げてしまうのが常だった。
 これ……これなの……。
 ……これが欲しかったの……。
 香也に責められ、息絶え絶えになりながら、孫子はぼんやりと霞がかかった頭で確認した。
 組みしかれ、無理矢理侵入される感覚……が、孫子の理性を痺れさせる。思えば、香也とのはじめてのときも、こんな感じで乱暴に扱われ……その、乱暴にされたという事実に、孫子は感じてしまったのだった。
 こうして……体重をかけられ、下にされて、乱暴に自分の中に侵入されると数倍感じる……という性癖が、あるらしい……と、孫子の冷静な部分が分析しているのだが、ただでさえ気位の高い孫子は、普段なら、そんな屈辱的な性癖が自分のうちにあることを、認めなていない。
 だが……こうして、乱暴に犯されることで、普通のときの何倍も高ぶっている……ということを自覚してしまうと……孫子は、自分に対して申し開きができなくなるのだった。
 香也ともみ合っているうちに、いつのまにか孫子は、うつむけになって尻だけを高々とかかげ、香也に後ろから挿送されていた。
 犬や獣のような、屈辱的な体位だったが、孫子は自分の口から歓喜のあえぎが漏れていることも自覚している。香也の動きは相変わらず乱暴で単調で、孫子を喜ばせるため……というよりは、やはり自分の快楽を得るためのに動いている……のは、明白なようだった。
 ……わたくし……香也様の……慰みものになっている……と、孫子は、ぼんやりと思考する。
 もともと、香也とこうなるようにしむけ、誘惑したのは孫子の方だった。ごく自然に寄り添っている楓と香也の姿を見て、焦りを感じていたのは、事実だったが……。
 それなら……他にも、やりようがあったのではないのか……と、内側からとどめなく沸き上がってくる悦楽に翻弄されながら、孫子は考えている。
 プレハブとか風呂場とかで、中途半端に誘っては最後の一線を越えさせない……とようにしむけたのは……香也がこうして、暴発するまで、欲望の内圧を高めるための計算だったのではないのか……。
 あうぅっ! あうぅっ! あうぅっ!
 と、掠れた、獣じみた声がどこからか聞こえてきていた。
 よくよく聞いてみると、それは、孫子自身の喘ぎだった。普段の孫子の声とはまるで違う、動物じみた吼え声だった。
 はしたない……を、通りこして……自分の中の獣が、表面に出てしまっている……と、孫子は思った。
 現在の犬じみた体位と相まって……なんだ……わたくし……いつもは澄ましているくせに……単なる雌犬じゃないの……という内心の声が、聞こえたような気がした。


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「髪長姫は最後に笑う。」 第六章(409)

第六章 「血と技」(409)

 期末試験も折り返しになる三日目の朝となった。
「ちょーしはどうだ? おにーさん?」
 荒野は朝っぱらから元気がいい飯島舞花に、もの凄い勢いで背中をはたかれる。
「……調子は……まあ、いつも通りだな……」
 苦笑いを浮かべながら答えた荒野は、舞花の後ろに栗田の小柄な姿を認める。栗田は、荒野と目が合うと、軽く会釈した。
「って、彼。
 またお前のところに泊まったのか?」
 舞花の家に栗田が泊まりにくるのは珍しいことではないのだが、一応、週末とか休日に限定していて、平日に……というパターンは珍しい。
「ああ。本当はアレなんだけど、今日の試験がかなり自信なかったみたいだし、うちのおやも仕事でいなかったし……でな。
 まあいいじゃん。どうせ、あと三日持ちこたえればすぐに休みに入るんだから……」
 舞花が、屈託のない笑顔をみせる。
 舞花にとっては、期末試験を苦に思うよりも、近づいてくる連休への期待の方が大きいらしかった。
「……ずいぶんと、機嫌がよさそうだな……」
 この分だと、舞花たちは昨夜もお楽しみだったのだろう……と、そちら方面にはどちらかというと鈍感な方の荒野でさえ、思ってしまう。
「ああ。
 まあ、飴と鞭っていうか、勉強をしながらいろいろとやてったら、どちらからともなく火がついてその、盛大に、な」
 ……こいつらは、悩みがなさそうでいいなぁ……と、荒野は思った。

 マンション前でそんなやりとりをしているうちに、隣の家から香也、楓、孫子の三人が出てくる。樋口明日樹と大樹の姉弟も合流して、いつものように通学を開始する。
「で、そっちはどうなの?」
 荒野は、歩きながら、樋口明日樹に話しかけてみた。
「期末の方は?」
「どうって……まあ、ぼちぼち」
 明日樹は眠たげな表情で答える。
「今のところ、大きな失敗はしていない……と、思うけど……」
 自信があるとかないとかではなく、「失敗がない」と答えるあたりが、慎重で真面目な明日樹らしいかな……と、荒野は思う。
「ずいぶんと眠そうだな。
 玉川みたいに、徹夜でもやっているの?」
 重ねて、荒野は聞いてみる。
 荒野がイメージする明日樹は、学習も計画的に進めるタイプであり、一夜漬けのようにあぶなっかしい真似は似合わないように思えた。
「……玉川ほど、極端ではないけどね……」
 明日樹は、苦笑いを浮かべる。
「……進路のこと考えると、今回の期末、重要だからさ……。
 心配で眠れない、っていうのと、それだったら眠れない時間を勉強に回した方が……って感じで……。
 って、いっても、いつもより三時間くらい、睡眠時間が少なくなっている程度なんだけど……」
 なるほど……と、明日樹の返答に、荒野は納得する。心配で眠れない……というのは、例えば舞花ほど楽天的な性格をしていない明日樹には、ありそうに思えた。

「……そこいくと、こいつは……」
 商店街のところに立っていた玉川の前で、荒野は掌をひらひらとふってみた。
「おーい。
 起きてるかぁ……。
 みんな、合流したぞう……」
 荒野が少し大きな声を出すと、
「……はっ!」
 っと声を出して、玉川の全身が震える。
「……あっ……ああっ……」
 玉川はのろのろとした動作で荒野たちの方に顔を向けた。
「……おはよーさん。
 みなさん……」
 玉川の声はかすれていた。それに、顔色の方も……昨日と比較しても、悪化しているように思う。目の下のクマは色濃く、顔色は紙のようだった。
「立ったまま、寝ていたのか? お前……」
 荒野は、かなり呆れていた。
「お前……昨日も試験中、半分くらい寝てただろう?
 一夜漬けもいいけど、そんなんじゃ意味ねーんじゃねーのか?」
「……だいじょーぶ、だいじょーぶ……」
 玉川は、ずいぶんと間延びした口調で答える。
「……いつも、こんなもんだから、試験の時は……。
 寝てたのも、解答書いてから、寝ているわけで……だって、早く答え書かないと頭の中から消えちゃうから……」
 だんだんと声が細くなっていき、終いには、玉川はその場に立ったままうつむいて、すーすーと寝息をたてはじめる。
「……器用なやつだな……」
 荒野は、関心した。
「ちょっくら、気合いをいれますか……」
 舞花が荒野の体を押し退けて、玉川に近づく。
「……おはよー!
 たっまがわぁー……」
 とかいいながら、舞花は大きく振りかぶった掌を、盛大に玉川の背中に打ちつける。
 ばちーん、と大きな音がして、玉川は「ひゃっ」とか短い悲鳴を上げながら、前につんのめった。
 そのまま転ばないように、荒野が玉川の肩に手をかけて、支える。
「……ったぁ……」
 玉川が、情けない声をだした。
「朝の挨拶だ、挨拶」
 舞花は屈託のない笑顔を浮かべて玉川を見下ろす。
「目、覚めただろう?
 これで覚めてなかったら、もう一発気合い入れるけど……」
「……あー。
 もう、いい! 十分!」
 玉川は、荒野の背中に回り込んで、舞花から逃れた。
「目が覚めましたです。はい」

「そっちのおにーさんと、そこの少年」
 目を覚ました玉木が、荒野と香也を順番に指さす。
「……だぶるかのうこうや。
 放課後、佐久間先輩に個人教授してもらっているでしょ?」
「人を、指さすな」
 荒野は答える。
「それから、先輩はおれと狩野君の二人に教えてくれているわけだから、個人教授とはいわないと思うけどな……」 荒野と茅、それに沙織は、一昨日から一緒に下校してそのまま荒野のマンションに直行しているから、それなりに目撃されていたとしても、別におかしくはない。
「……おそらく、茅ちゃん経由で先輩が出てきたんだろうけど……。
 ずるいぞ、成績優秀な先輩を独占して……」
 玉木は、そんなことをいいだす。
「そういう文句は、普段から努力をしている者がいうもんだ」
 荒野は、相手にしない。
「他にもお客さんが来ているし、うちのマンションにはこれ以上、人は呼べない」
 玉木のことだから……おおかた、沙織にねだって出題傾向をリークしてもらおう……とでも、考えているのだろう。だが、沙織の祖父の源吉のことがあるので、これ以上、人は増やしたくない……というのが、荒野の本音だった。源吉は、どうも当初よりあの会合を楽しみにしている様子だったし、源吉と対面する人数は、制限しておいた方がいい。
 

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彼女はくノ一! 第六話 (150)

第六話 春、到来! 出会いと別れは、嵐の如く!!(150)

「……んんっ……。
 はぁ。はぁ。はぁ……」
 香也の上に覆い被さった孫子が、香也の指を自分の秘処に押し当て、擦りつけている。
『……うわぁ……』
 香也は口にこそださなかったが、内心で驚きの声をあげていた。
『ここ……どんどん……奥から……濡れてくる……』
 香也の指を使用して、孫子が自慰をしているような状態だった。
「……ごめんなさい……。
 んはぁっ! ごめんなさい……」
 孫子は小声で、譫言のように繰り返していた。
 香也をないがしろにして自分だけの悦楽にふけっているいる……という自覚はあるのだが……。
「……指が……んんっ。
 き、気持ちよくて……と、止まらなくて……はぁ。はぁ。はぁ……。
 い、いけない……こ、こんなはしたないの……。
 んっ! んんっ!
 あっ! あっ! ああっ!」
 途中からぱくりと開いた孫子自身の襞の中に、香也の指が半ば埋もれているような状態で、香也に許しを乞いながら、孫子は激しく香也の指を動かし続け……ついには、ひときは大きな声をだす。
 そしていきなりぐったりと全身の力を抜き、香也の上に倒れ込んだ。
『……いっちゃった……かな?』
 途中から放置された形になった香也は、他人事のようにそんな感想を持つ。
 孫子の体も息も、熱い。
 これだけの至近距離で孫子の狂態を見せつけられ、感じるところがない……といえば、それは嘘になるわけだが……孫子が没入してしまった分、香也が冷静になってしまった……ということは、あった。
『……女の人って……』
 その気になっていると、あそこからこんなに水分がでてくるのか……と、香也は冷静に観察している。孫子のソコから溢れてきた液体は、香也の手指とスェット、下着まで
を濡らしている。孫子自身は、途中からスカートを腰までまくりあげていたので、濡れたのは下着くらいのものだった。
 その孫子は、火照った体を完全に香也に預け、満ち足りた表情を浮かべていた。
「……こんな……」
 しばらくして、孫子は香也からは自分の顔が見えないように首を巡らし、蚊の鳴くような小声でつぶやきはじめた。
「……こんな淫らな子は……お嫌いですか?
 わたくし……途中から、が、我慢できなくなって……止まらなく……」
 孫子の耳が、真っ赤だった。
「……んー……」
 香也は、ゆっくりとした口調でいう。
「別に、嫌い……ということは、ないけど……ぜんぜん……」
 おいてけぼりになった感はあるものの、それで孫子を嫌う……という発想は、香也にはない。もちろん、快楽に耽る孫子の姿は「……えっちだ」とは思ったが、そんなことを孫子本人にいえるはずもない。それに劣情を催した、ということでいうのなら、香也に孫子を責める資格はない。孫子は片手で軽く握っていただけで強い刺激は与えられていないのだが、香也の分身は今までずっと継続して硬度を保っている。
「……たとえそうであってもっ!」
 不意に「がばっ!」と顔をあげて、孫子が顔を真っ赤にして香也に迫る。
「……香也様にご奉仕するといいながら、香也様を差し置いて一人だけで、み、淫らなことに耽っていたことは、許されることではありません! ええ、そうですとも! 例えプレハブのときからずっと股間がむずむずしていても、お風呂場で香也様に愛玩されたとき指よりももっと太いものでもっと乱暴に思う様犯されたいと思っていても、そんなことは香也様をないがしろにしていい理由にはなりません!」
 なんだかわけがわからないけど、妙に高いテンションで孫子はいっきにまくしたてる。
 ……半分くらいは、恥態を見られた照れ隠し……なのかな? と、孫子の取り乱しようをみた香也は思ったが、それにしてはもっと恥ずかしい内容を自分自身で告白しているような気もする。
 もう少しして頭が冷えてから、孫子は自分の言動を冷静な目で思い返して一人ひそかにのたうちあわるのではないか……と、思わないでもなかった。
 孫子は、普段の澄ました様子とこうして変なテンションになっているときの言動とが、あまりにも格差がありすぎるような気もする。
「香也様も! こんなに熱く硬く脈打って……」
 孫子が、それまで片手で軽く握っていただけの香也のモノを上下にしごきはじめる。
「その……殿方がひとりで慰めるときは……こう、なさるのしょう?」
 確かに孫子は、いろいろと予習してきたようだった。
 最初のうちはおそるおそる、といった感じで、ゆっくりと香也のモノをしごいていた。が、すぐに慣れたのか、孫子の手の動きは、いくらもしないうちに早くなっていく。
「……ちょっ……」
 香也と孫子とでは運動性能が違うとこ事なのだろうか……かなり、はやい。孫子はそっと、軽く握っているだけなので、孫子の動きが早くなっても、あまり痛いとは思わなかった。実際に女性の中に入っているときや自分自身でするときとはまた微妙に違う刺激を得て、香也はすぐに情けない声を出す。
「ちょと……そんなにされたら、すぐに……」
「そう……ですわね」
 孫子は少し惜しむような表情をしながら、香也のモノから手を離した。
「ここまで来てすぐ終わってしまうのは……少し……。
 いや、かなり……惜しいですわね……」
 一瞬、孫子は本当に惜しそうな顔をしたが、すぐに表情を切り替え、香也のスェットの下と下着を、一気に引き下ろして下半身をむき出しにし、その上にまたがる。
「は、はしたないことですけど……」
 香也の上に乗った孫子は、とろんとした目つきで香也を見下ろす。
「わたくし……香也様のこれが……。
 夕方のプレハブのときから……いいえ。
 もっと前から……。
 ずっと、ずっと……欲しかったんですのよ……」
 潤んだ目つきで香也を見下ろしながら、孫子は腰を前後に動かし、自分の下着の濡れた部分を、硬直した香也のモノへと擦りつけはじめる。
「……んっはぁ……。
 香也様の、硬いのが……わたくしの……に……当たって……」
 いったん、腰を動かしはじめたものの、孫子はすぐに動きを止めた。
「……これ……気持ちよすぎます……。
 ……このままでは……すぐに……」
 動きを止めた孫子は、香也の上にまたがった状態で自分の下着を横にずらし、硬直した香也のモノの先端を、自分の入り口に導いた。


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「髪長姫は最後に笑う。」 第六章(408)

第六章 「血と技」(408)

「でも……大丈夫なんですか?
 そんなに大がかりに動員しちゃって……」
 荒野は、半ば警戒している。
 いくら、自発的な協力、とはいっても……限度というものがある。静流が話すような広範囲に及ぶ捜索、となると……参加する人数も、必要となる費用も……それなりに、膨大になるはずだ。
 それを、厚意でで……の一言で済まされると思えるほど、荒野は世間知らずでもなかった。
「そ、それが……その……」
 静流は、そっと顔をそらした。
「……み、みなさんが……ですね……。
 昨夜、ず、ずいぶん、盛り上がっちゃって、ですね……。
 な、なんか……わ、若のお役にたって……野呂を盛り上げよう、とか……だ、誰かがお、とおうさまにまで連絡しちゃって……と、とうさま、ノリノリで、資金提供まで約束してくれて……」
「……本家の……静也さんか……」
 静流の父、当代野呂の当主である静也とは、荒野も面識がある。ひとことでいうと、軽率な人だった。術者としては一流だが冷静な判断能力が期待できない……ということで、本家直系でありながらも野呂の組織経営からはずされている、という噂も聞いている。
 つまり、おとなしい性格の静流とは正反対に、お調子者で騒がしい人だった。
 おおかた……若い者に電話かなにかでたきつけられて、ノリノリで協力を約束してしまったのに違いない。
「……おれ……二宮との勢力争いの、口実にされていますね……」
 荒野は、吐息をつく。
 この狭い地域に数十人単位の野呂系と二宮系がつめこまれていて、しかも具体的な仕事をなにも与えられずに無為の日々を送っている、という現状を考えれば、そうした示威行動が発生するのも不思議ではない。人間とは常に味方と敵を区別する社会的な生物であり、一族もかろうじてその人間の範疇に入っている。
「す、すいません……」
 静流が、荒野に軽く頭をさげた。
「静流さんがあやまることは、ないですよ」
 荒野は、苦笑いを浮かべた。
「こちらが助かるのは、確かなわけですし。
 それに、今の状況だと、遅いか早いか別として、こういうことはいずれ起こったと思いますし……」
「そ、それはそうなんですが……。
 そ、それとは、別に……とさまに、からかわれまして……」
 静流は、顔を伏せている。
「その……わ、若とのことを……」
「ああ……」
 荒野は、視線を上にそらす。
「そっか……。
 そういうことにも、なるんだな……」
 野呂の協力的な対応は、静流を通じて、野呂と加納とのパイプを太くする……という、「投資」の意味合いもあるのだろ。荒野としては、それくらい打算的な方が、かえって安心できるくらいなのだが……それとは別に、茅の視線が痛い。
「……か、茅様のお邪魔を、これ以上、するつもりはないので……」
 静流はおどおどした口調で、茅に軽く頭を下げた。
「わ、わたしは、こんな身ですから……せめて、強い子を残すことしかくらいでしか、の、野呂に貢献できないので……」
 自分のサングラスを指先でこつこつ叩きながら、静流はそんなことをいう。
「お、お目こぼしいただければ……」
「いいの」
 茅は、短く答える。
「荒野を独占するつもりはないの。
 荒野とそうなっているのは、静流だけではないし……」
 気のせいか、口調がいつもより少し硬い。
「まあ……おれ、種馬なわけだし……」
 荒野は、場の雰囲気を柔らかくしようとして、わざと軽薄な口調を演じる。
「……今の時点では、ほかに売り物がない若造だし……」
「ご、ご謙遜を……」
 静流は、きっぱりとした口調で応じた。
「わ、若は……荒神様を除けば、おそらく……」
「その、強さってやつなんだけどさぁ……」
 荒野は、かすかに眉をひそめた。
「……今時、あまり価値はないんじゃないかなぁ……。
 単純な破壊力なら、生身が機械にかなうわけはないんだし……一族の中だけで、序列を競ってもあんまり意味がないってぇか……」
 そうした序列にあまり興味を持っていない。いや、もてない……というのは、荒野の本音でもある。体はできあがっていたにしろ、幼少時から修羅場に放り込まれてきた荒野には、「破壊行動や暴力で解決できること」の限界を、むなしさを、間近にみてきていた。肌で知っている、といってもいい。
 だから荒野は、「強さ」には、あまり価値をおいていない。
「……わ、若は、それでもいいと思うのですが……」
 静流は、優しい口調でいった。
「そ、それでも……。
 一族は、昔から……そういう物差しで、動いているのです……」
 荒野一人が否定しても……一族のありようが変わる、ということはないだろう……と、静流の口調が語っている。
「まあ……そうなんですけれどね……」
 静流にしてみれば……一族の現状に対して、公然と不服を漏らす荒野の態度が、子供じみてみえるのかもしれないな……と思いつつ、荒野は苦笑いを深くする。
「おれみたいな半端者が、こうして祭り上げられているってことが……すごい、皮肉だな……って思って……」
 荒野の思想や行動は、どちらかといえば旧来の一族のあり方には批判的である。にもかかわらず……いや、だからこそ、かえってこの土地に人が集まってきている、という現在の状況。
 皮肉で、逆説的だよな……とは、荒野は常々思っている。
「わ、若は、そのように、ご自分のことも客観的にみることができますから……」
 ……そういう人は、道を踏み外すこともできないのです……と、静流は続ける。 
 静流のその言葉は、まるで予言か呪言であるかのように、荒野の胸中にこだました。

「荒野には荒野の都合や事情があるように……」
 静流が帰って二人きりになると、茅は荒野にそんなことをいいはじめる。
「……大人たちには大人たちなりの、都合や事情があるの」
「……それくらいのことは、わかっているけどさ……」
 荒野は、少し憮然とした表情になっていたのかもしれない。
 普通の社会生活を営みはじめてからまだ日の浅い茅よりは、荒野の方が世間知も、それだけある……と、荒野は考えている。
「荒野は、表面的には理解はしているけど、まだ実感できていないの」
 茅の追求は、思いのほか、厳しかった。
「例えば、荒神のこととか……荒野は、自分の印象や想像だけが、すべてだと思っているの。
 荒野は、他の人より多くのことを見てきたし、今、より広い部分を見渡せる位置にもたっているけど……そこから見えるものばかりがすべて、というわけではないと思うの」



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彼女はくノ一! 第六話 (149)

第六話 春、到来! 出会いと別れは、嵐の如く!!(149)

「香也様も、わ、わたくしも……がんばっていますよね! 最近!」
 孫子が前のめりになって、香也に顔を近づけて力説する。香也の手を握ったまま、ぶんぶんと振り回したりして……。
「……ん……」
 香也は、うなった。
『なんで、才賀さんは……』
 普段は冷静すぎるくらいに冷静なのに、こういうときだけテンションが高くなるのだろう……と、香也はどこか他人事のように、思っていた。
「が、がんばって……いる?」
 語尾が疑問系に跳ね上がってしまったのは、起業、学業、香也の面倒……と、平行しながらどれも手抜きがない孫子については異論の挟みようがないのだが、こと、自分のことに関していえば、あまり現実感がわかないからだった。香也は最近の自分についても、「なんか、みんなに引きずられてやっている」程度にしか考えておらず、「自分が」がんばっている、という実感を少しも持てずにいた。
「がんばっていますっ!」
 孫子がさらに前のめりになってきて、香也はさらに背をそらす。
「香也様も、がんばっていますっ!」
 ここぞとばかりに力説する孫子。
 それはいいのだが、香也の方に体を倒しすぎた結果、ついに香也の方に倒れ込んでしまう。
「……きゃっ!」
 と短い悲鳴をあげながらも孫子は、とっさに香也をかばい、香也の体に腕を回して、脇にどける。これで少なくとも、香也を下にして倒れ込む……という自体は避けることになる。
 どさ、っと二人は並んで畳の上に倒れ込む。
 香也の体に孫子が抱きついている格好、になっていた。
「……んー……」
 密着している孫子の体の感触は、できるだけ意識しないようにしながら、香也はいった。
「ありがと」
 香也にも、孫子を下敷きにしかけた……ということ、それに、孫子がとっさに動いてそれを回避したことには、気づいている。
 倒れ方が、不自然だった。
 だとすれば……香也の上に身を投げだし、体重をかけることをよしとしなかった孫子が、無理に体勢を変えたに決まっている。それくらいは、香也にもすぐさま理解することができた。
「わたくしのせいで倒れたのですから……」
 孫子は、香也の胸に顔をつけた。
「……香也様が、お礼をいうことはないのに……。
 香也様は、いつもそうです。
 ご自分のことには無頓着なくせに、わたくしたちの心配ばかり……」
「……んー……」
 香也は、天井に視線を固定する。
「……そんなこと、ないと思うけど……」
 香也は、孫子が自分のことを過大評価している……と思っている。孫子だけに限ったことではなく、楓や荒野にもいえることだったが……。
「香也様が、そんなに無防備だから……」
 孫子は、寝そべっている香也の上に乗る。
「……わたくしたちも、やり甲斐があるのですけど……」
 さきほどの、「香也の護衛」うんぬんの続き、らしかった。
 孫子は、そのまま、寝そべった香也と向かい合うような形で、香也の上に乗る。
「……んー……」
 香也は、返答にこまる。
「心配するな」、ともいえないし、かといって「任せる!」、ともいえやしない。
「……香也様は、どうか……そのままで……」
 孫子は微笑みながら、香也の髪を自分の指で梳いた。
「わたくしたちは、好きでやっているだけですから……」
 香也は、孫子の体重をいきなり意識した。顔が至近距離にきているのは、まあいいとしても……スレンダーな孫子が自分の上で寝そべっていても、香也はあまり負担には感じない。孫子は、軽い。それよりも、気になるのは……。
『……いい、匂いが……』
 二人とも、風呂から上がったばかりであり、これだけ至近距離に密着しているとなると……香也の鼻腔に、孫子の香りが入ってくるのは、避けようもない。
「……あっ……」
 孫子は小さく声をあげ、続いて、意味ありげな笑みを浮かべて香也の顔を覗きこむ。より正確に記すのなら、孫子のほほえみが共犯者のものに変化した。
「香也様の……硬くなっていますわ……」
 孫子は香也の首に腕を回し、ぐいぐいと自分の体をおしつける。
「……お風呂でも……わたくしばかりが気持ちよくなって……香也様には、なにもできませんでしたものね……」
 孫子は、香也の耳元に口を寄せて囁いた。
「……これから……お待たせした分、ゆっくりとご奉仕をさせていただきますわ……」
 孫子は片手を香也のウェットの中に入れる。もう片方の手で、あらがおうとした香也の手を握って止め、孫子は有無をいわせず香也の口唇を奪った。
 逃れようとする香也と押さえ込もうとする孫子の間で静かなもみあいがあり、その間にも孫子は、舌を香也の口腔の中に割り込ませて、執拗に蹂躙した。香也の口の中で舌を暴れさせながら、孫子は香也のスウェットの中の硬くなった分身を、しっかりと握りこむ。香也のソコはしっかりと硬く、孫子の手の中で熱く、脈打っていた。
「……はぁ……」
 しばらくして、香也が完全に抵抗する意志を失ってぐったりしてから、孫子はようやく顔をあげた。
「そんなに、抵抗しなくても……。
 あの子……楓はよくて、わたくしでは駄目なのですか? 香也様のここは、しっかり反応していますけど……」
 そんなことをいいながら孫子は、香也の肌を掌でやさしく撫でさすりながら、香也の部屋着を脱がせていく。
「……プレハブでしたように、お口でした方がいいですかぁ? それとも、もう直接……挿れたいですかぁ?
 香也様のここも、窮屈そうに脈うってますけど……わたくしのも、もう……こんなに……」
 孫子は、香也の手を自分のはだけたスカートの中に導き、さらに下着の中にまで侵入させる。指先が孫子の陰毛をかきわける感触。そして、その陰毛は、あるラインからしっとりと水気を含んでいる。
 さらに香也の指先は進み、濡れた孫子の素肌……それも、ひときわ敏感な部分に触れる。
「……んんっ!」
 孫子が、小さく身震いした。
「……はぁ……。
 はしたない話し、ですけれども……プレハブでの……から……ずっと……わたしくしのここが……ヒクヒクしていて……」
 孫子は、自分の敏感な部分にあてた香也の指先を、上下に動かしはじめた。


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「髪長姫は最後に笑う。」 第六章(407)

第六章 「血と技」(407)

「茅や荒野が知らないだけで、荒神は他にもまだ別な動きをしているのかもしれないの」
 と、茅はつけくわえる。
「うーん……」
 荒野としては、うなるよりほかない。
 荒野にとって荒神とは、理不尽と気まぐれの塊……もっとぶっちゃくていってしまえば、災厄が人の姿をとって生きて歩いているような存在だった。
 そんな荒神が、一族の未来のことまでを考慮するほどの思慮を働かせるとも思わえないのだが……困ったことに、茅の推論も、それなりに筋道は通っていて、少なくとも積極的に反論したくなる材料はどこにもないのであった。
「まあ……茅がいうのなら、そういう可能性もあるんだろうなぁ……」
 荒野としては、そんな煮えきらない言い方をするより他、返答のしようがない。
「荒野は……荒神のことを、色眼鏡でみていると思うの。
 身近な人だから、かえって」
 茅は、荒野に、さらに追い打ちをかけてくる。
「小さなときから知っている大人だから、どうしてもそうなるのかもしれないけど……大人が、子供相手に自分のすべてをさらけ出すとも、思わないの」
 この茅の指摘は……これまた困ったことに、客観的にみて、反論のしようがないのだった。何しろ、荒野は荒神のことを、物心つくかつかないかという時期から、知っている。
 荒野が知っている荒神は……あくまで、荒神の一面にすぎない……という「理屈」は、荒野にしてもそれなりに理解はできるのだが……。
「荒野、お子さまなの」
 いつまでも煮えきらない荒野の態度みて、茅はそういって、こん、と頭をそらして自分の後頭部を荒野の胸板に押しつける。
「はいはい。
 おれはお子さまですよ、茅おねーさま……」
 荒野はのんびりした声でいって、茅の両脇に手をいれて、立ち上がる。
「……さて。そろそろあがろう。
 長湯もいい加減にしないと、のぼせちゃう……」
 荒野は両手で茅を抱えたまま立ち上がり、浴槽の縁をまたいで浴室の外へと向かう。脱衣所への出口は、両手がふさがっている荒野に代わって、茅が開けた。
 荒野は用意していたバスタオルで茅の体を丁寧に拭ってから自分自身の体を拭きはじめる。毎日のように繰り返している作業なので、熟練を感じさせる手つきだった。茅は炊事洗濯などの家事については、決して荒野に手伝わようとはしなかったが、入浴時の世話については当初からなんお抵抗もせずに荒野に任せきっている。このあたりの茅がどのような基準で判断を下しているのか、荒野にはいまだに理解できていない。
 そうして風呂から上がったら、後は寝るだけだった。二人は下着もつけずにそのまま寝室に向かう。茅が甘えたい気分の夜には抱っこ(茅にいわせると、「お姫様抱っこ」)を要求されるが、その要求がなされたのは、今までに数えるほどしかない。二人が全裸で抱き合って眠るのは、幼い頃からの習慣で、茅が、人肌を直接感じながら眠ると熟睡できるから、という理由であった。
『……こうして、改めて考えてみると……』
 おれの私生活って、つくずく茅を中心に回っているんだよな……と、荒野は認識する。三島百合香に「しっかり尻に敷かれてやんの」と揶揄されても、ろくに反論する気にならないのは、荒野自身、そういう自覚がないでもないから、でもあった。
『まあ……明日は、期末試験、三日目……』
 最近、細かいイベントはいろいろあるものの、それらは「トラブル」と呼ぶほどでもない、ごくごく小規模な波乱だった。三学期もあとわずかを残すことになった荒野の学生生活は、これまでのところ、それなりに平穏に過ごすことが出来ている、といっていい。
『……こういう状態が、いつまでも続くといいんだけど……』
 荒野は心の底からそんなこと思いつつ、その夜も眠りにおちる。

 翌日も、荒野とかや前二日と同じようなスケジュールで動いたので詳細については割愛する。前二日と違っていたのは試験が行われた科目と、夕方、沙織が帰宅してからの時間の使い方、くらいのものだったから、詳細を描写しても繰り返しになって退屈な読み物にしかならない。
 前までと違っていたのは、夕食後、静流が荒野たちのマンションを訪ねてきたこと、くらいのものだった。
 挨拶もそこそに静流を室内に招きいれた荒野は、静流が用件を切り出す前に、。
「連絡してくだされば、こちらか出向いたのですが……」
 と、切り出した。
「い、いえ……」
 静流は例によって紅茶をいれてきた茅に軽く頭をさげんがら、いう。
「こ、今回は、昨日のお礼と……それに、茅様も含めて、お話ししておきたいことがありまして……」
 静流はそう前置きしたあと、早速、用件を切り出す。
「……う、うちの者たち……野呂系の術者たちが、か、加納様の捜索に、て、手を貸してくださるそうです……」
 静流の話しを要約するすると、昨夜の成り行きから結束を固くした野呂系の術者たちの間から、誰からともなくそういう話しが出てきた、という。
「……な、何のあてもなく、いつまでも待ち続けるのも、つ、つまらないと……みなさんが……」
 例の……荒野たちが「悪餓鬼」たちと誇称している、未知の勢力について……だった。
「も、もともと野呂の者は……そういう探索や調査は、得意な方ですから……」
 他の案件で稼働している術者にも声をかけて、かなり広い範囲で虱潰しで調査をしてくれる、という。もちろん、本来の仕事のついでに……とおうパターンが多いということは、容易に察しがつくわけだが……それでもかなり大きな人数が、捜索に参加してくれる……ということは、動くに動けなかったこれまでと比較すれば、かなりの前進だった。例え、断片的な情報であっても、集まればそれなりに見えてくる構図があり……この手の不確定な要素が多い創作は、人手が多ければ多いほど、有利に働く。
 荒野にしてみれば、願ったりかなったりの申し出であった。
 茅が早速別室に下がり、すぐに現象が学校に襲撃した際の、二人の共犯者の似顔絵を手にして戻ってくる。これは、加齢予想図も含めてかなりの種類を用意してあったので、それなりに分厚い紙の束になっていた。茅は、それを封筒にいれて静流に渡した。
「……あと……」
 荒野は、捜索対象を、さらに指定する。
「……新種たちの計画に携わった関係者、あるいは、関係していた可能性がある者について、これまでの来歴や現在の居場所まで、できるだけ細かい情報を、洗いざらい調べてきてくださると……非常に、ありがたいです」


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彼女はくノ一! 第六話 (148)

第六話 春、到来! 出会いと別れは、嵐の如く!!(148)

「正直、今の時点で……香也様にこのようなお話をするのが適切であるのかどうか……かなり、悩みました」
 孫子は、まっすぐに香也の目をみながら、いった。
「ですけれど……万が一、間違いが起こったときのことを考えると……はやり、なるべく早い時期に香也様のお耳に入れておいた方がいい、と思いまして……」
 万が一……とは、香也自身か、香也に近い人々かが、何らかの被害を被ったとき……ということなのだろう。
 孫子は……いや、孫子に限らず、荒野や楓、テン、ガク、ノリやその他、香也があまり知らないような大勢の人たちが、その「万が一」を起こさないよう、尽力してくれている……ということは、香也も理解はしている。
 つまり、孫子は……それだけ大勢の人が動いていても、被害者がでるおそれがある……それも、香也が選択的に狙われる可能性が高い……と、そういっているのだった。
「……んー……」
 香也は、考える。
 正直……さきほど孫子にもいったとおり、自分がつけ狙われるほどのVIPだとも思えないのだが……香也自身の判断よりは、孫子の判断のほうが、まだしも信頼できるのだった。
「……わかった」
 結局、香也は短くそう答えただけだった。
 この手のことについて、香也が出来ることはなにもない。孫子が覚悟を決めろ、というのなら、その通りにするまでだ……というのが、このときの香也の思考である。
 もとより、香也は自分自身存在を、さほどたいしたものだとは思っていない。それこそ、なにかの拍子に突然いなくなったとしても、香也の身の回りの人たちは悲しむであろうが……香也自身は、自分自身にさして価値を認めていないのであった。
 いきなり「誰かが自分に危害を加えようとしている」と聞かされても、「……できるだけ痛くしてくれないといいな」とか思うのが、香也の想像力の限界であった。もちろん、以上の結論は、あくまで香也が真面目に検討した末に導きだされたイメージである。
 孫子は、まさか香也がそこまで貧弱な想像力しか持ち合わせていないと思うわけもなく、香也の短い肯定を、言葉のままに受け止めて、太い安堵のため息をついた。
 孫子にしてみても、香也にこのようなことをわざわざ告げるのは、それなりに気疲れを感じる仕事なのだ。
 なのに、わざわざ孫子がこのような注進に及んだのは……。
『……あの子たちは……』
 楓や三人娘は、まだまだ視野が狭く……孫子のように、少し先のことまで見通すタイプの想像力は、持ち合わせていない。荒野や茅はそれなりに先を見通せる資質を持ち合わせているはずだったが、今の時点では一族関係の内部調整に手いっぱいで、香也の身の安全にまで気を使うほどの余裕はない。
 戦術的な思考をするように教育され、ある程度大局を見通す資質があり、なおかつ、香也の身の安全にまで神経を払う余裕があるのは……結局、除去法で条件を限定していけば……孫子だけになるのであった。
『……それに……』
 一応……この家の居候の中で、先住の羽生を除けば、孫子が年長でもある。
 損な役回りだな……と思いつつ、孫子としては、この先、香也の安全を確保するために、香也の協力を仰がなければならない局面も、でてくるはずであり……避けて通れないのなら、その「嫌な仕事」するのは、自分の役目だろう……と、孫子はそのように考え、その通りに行動する。
 良くも悪くも、冷静沈着な判断力を持ち、リスクを承知で成すべき事を成すのが、孫子という少女のひととなりなのであった。
「それで……先週からの、当番制なの?」
 孫子がざっとそのような思考をもてあそんでいると、香也が、いきなりそんなことを訊いてくる。
「……え?」
 孫子は一瞬、返答をするのが遅れた。
「そ、そう。その通りですわ。
 みんなで順番に香也様の身辺をお護りしようと……く、詳しい打ち合わせをしたわけではないですけど、ええ、みな、いわずともそれなりの危機感は持っているはずですし……」
 もちろん、先週、当番制がはじまった当初はそんな思惑なぞあるわけもなく、ただ単に香也を取り合った結果なのだが……そんなことを正直に香也に告げることができるわけもない。
 孫子の口調が若干焦り気味になっているのに、基本的に他人の心情や心理を察するのことが苦手な香也は、孫子の内心の焦りにはまるで気づいていない。
「つ、ままりですわね……」
 孫子は、身を乗り出して香也の手をとった。
「あ、あの……わ、わたくしもいろいろと頑張っているわけですから……その、もう少し、ね、ねぎらいろ、というか……」
「……んー……」
 香也は首を傾げる。
「……ねぎらい?」
「え、ええ。そうです。
 ねぎらい!」
 孫子はぶんぶんと握っていた香也の手を勢いよく振る。
「わたくしたちだけ、ではなくて、ですね。
 こ、香也様もお勉強の方を、頑張っていらっしゃるから……ですね。ねぎらい。ご褒美を、ですね。
 この辺でお互いに……」
 話しているうちに、孫子の頬が上気してくる。
 孫子はどんどん前のめりになっていき、すぐに香也の顔と孫子の顔とは、今にもくっつきそうな至近距離になる。
「……その……わたくし……ですね……」
 香也からみても、もう孫子の顔のすべてが見渡せないほどに近づいている。香也の視界には、潤んだ孫子の目の周辺がかろうじて入っている……というくらいの至近距離になっている。
「さきほど、お風呂場で、香也様にとっても気持ちよくしていただきました!」
 至近距離の孫子の顔が、いきなり元気よくそんなことをいいだしたので、香也は肩を振るわせて後ずさろうとした。が、孫子は香也の両手をがっしりと握ったまま放さない。
「今度は……わたくしの番、ですわよね……」
 輝くような笑顔で孫子はなんかとんでもないことをいいだす。
「い、いや……。
 そ、そういうのは、あんまり……気にしなくてもいいから……」
 香也は弱々しくいって、孫子から出来るだけ遠ざかろうとするが、それを許す孫子ではない。
「そう、遠慮なさらずに……」
 香也は、孫子が舌なめずりでもしているのではないか……と、そんな錯覚さえ、した。
「わたくし……香也様のために、殿方が喜ぶ方法を、いろいろ予習してきたんですよ」


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「髪長姫は最後に笑う。」 第六章(406)

第六章 「血と技」(406)

 目下のところ、荒野には三種類の社会的側面がある。
 その一。加納茅のパートナーとしての、加納荒野。
 こちらの役割は、未だに茅の真意や心理を読みちがえることも多く、荒野自身の判断としても、まだまだ完全にやりこなせているとは思えない。今後の精進が必要とされるところであった。
 その二。市井の一学生としての、加納荒野。
 こちらは、多分に荒野個人の願望が反映されていて、そのような役割をまっとうに果たせているのかどか、かなり、あやしい部分もある。
 その三。一族の中でそれなりの地位を占める人間としての、加納荒野。
 こちらは、生まれたときからそういうことになっているのだから荒野自身の意志は、あまり介入する余地はない。荒野の意向はどうあろうと、加納本家直系、唯一の若者、という荒野のポジションは変わらない。加えて、荒野は二宮本家の血も色濃く受け継いでおり、後天的な要素として「最強の一番弟子」というファクターも兼ね備えている。客観的にみて、荒野は、「加納本家の後継ぎ」であるばかりでなく、「次代荒神候補筆頭」でもあり、これらのステータスはどちらか一方であっても、一族の中では、とっても、重い。
 両方のステータスを兼ね備えた荒野は、さしずめ珍獣中の珍獣、絶滅寸前の保護動物、とでもいったところだろう。
 荒野自身は何しろそうした自分のポジションを忘れる事など不可能な環境下で育ってきているので「生まれは自分では選べない」などとそれなりに達観している部分もあるわけだが、反面、気が重いところがあるのも確かだった。
 つまり、荒神に万が一のことがあったら、襲名はともかく、後継者が見つかるか育つかするまでの中継ぎくらいはしていいかな、とか思っているし、その程度の義理は感じてもいる。「荒神=最強」の称号に、というよりは、「一族全般」あるいは「二宮」に、自分をここまで育ててくれた恩義みたいものを、荒野は感じていた。
 だから、まぁ……。
『……この土地の、二宮系の術者まで束ねるというのは……』
 いざとなれば、そうすることもやぶかさではにのだが、正直なところ、かなり気が重いのも、確かだった。
『ま、今の時点では……』
 そこまで心配することもないかな……とも、思う。
 比較的平穏だから、ということが一番大きいのだが……舎人が本業の現象の監視業務の片手間に、いろいろと話を付けたり声をかけてたりしてくれて、この土地の二宮系術者の間に簡単なネットワークを構築してくれているから、だった。本来、監視対象であった現象の扱いからみてもわかるとおり、舎人は、あれでなかなか面倒見がいい。
『……それは、助かるんだけど……』
 これだけの術者を束ねる存在としては、舎人では、イマイチ「軽い」のだ。
 一族の術者は、血筋と実力を重んじる。どちらか一方でも持っていれば十分に敬意をもって扱われるわけだが……舎人の場合、残念なことに、現実問題としてどちらの要素も不十分、なのだった。
『いい人、なんだけどな……』
 こればかりは、荒野にはどうしようもない。
「……荒野……」
 荒野の胸にもたれ掛かるようにして、茅が顔を上に向けて、話しかけてくる。
「なにを、考えているの?」
「楽をすること」
 荒野は、気の抜けた声を出す。
「おれ、ぐーたらだから」
 茅を抱えている荒野からみると、茅の顔が逆さにみえた。茅は、長い髪をタオルで包んでいた。
「くーたらな荒野、好きなの」
 荒野からみて逆さの茅が、いう。
「炬燵にはいっているときとか、こういやってお風呂に入っているときとか……」
「……おれも、いつでもぐーたらしたいんだけどねー……」
 荒野は、天井に顔をむけて、ぼやいた。
「……やることがない癖に、心労の種ばかり多くてさぁ……」
「二宮のこと?」
 突然、茅が真剣な声を出す。
「そう」
 荒野は、頷く。
「術者は、日々、流れ込んでいるの」
 茅は、抑揚のない声で告げた。
「二宮系の者だけで、もうすぐ百名をこえるの。
 姿を隠し、お忍びで来ている人も勘定にいれれば、もっといるかも知れないの」
「ああ」
 荒野は頷く。
「倍くらいになっていても、おかしくはない。
 おれのところに報告が届いている人だけで、総勢百名。そのうちやく半分が二宮系。
 野呂系は、どうやら静流さんがまとめてくれるようだけど、野呂系には、リーダーシップがとれる者がいない。荒神は……」
「荒神は、二宮の、というよりも、一族の行く末を念頭に置いて行動しているの」
 荒野の言葉を途中で不意に遮り、茅が続ける。
「何故、荒野以外の弟子をとろうとしなかった荒神が、今になって楓を弟子にしたのか? 続いて、楓に三人娘の指導を任せたのか?
 そのことを考えていて、ふと思いついたの。
 荒神の目的は……一族の、一族の根幹となるべき、アドバンテージの強化なのではないか、と。
 一族の本流、六主家以外の者が、六主家よりも強くなったら……そんな存在が、同時に複数、出現したとしたら……一族の者は、危機感を抱くのではないのか?
 ましてや、現在この土地は、主流派非主流派を問わず、雑多な一族が流れ込んでくる坩堝と化しつつある。
 そんななかで、楓や三人娘のような新種が、得体の知れないものたちが、自分たちのアイデンティティを脅かす存在として頭角を現してくれば……」
「……危機感を持って、研鑽にはげむ。
 あるいは……頭角を現してきた異物を、排除しようとする」
 いきなり早口でまくしたてはじめた茅の言葉を、荒野が、ゆっくりとした口調で引きとる。
 おそらく、茅は……これでも、荒野に聞かせるために、ゆっくりとしゃべってくれているはずだった。おそらく、茅の思考は、荒野には想像できないほど、はやい。
「楓や三人娘を、一族が排除するのは無理なの」
 茅は、首をふる。
「荒野が、いるから」
 荒野が後見人みたいな位置にいることで、一族の者たちは、楓や三人娘を異物として認識しつつ、それなりに尊重して扱ってくれている……と、いいたいらしい。


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彼女はくノ一! 第六話 (147)

第六話 春、到来! 出会いと別れは、嵐の如く!!(147)

「すでにお気づきのこととは思いますが、あるいは、お気づきの上であまりお気に止めていないことと思いますが……」
 正座した孫子が、奇妙な前置きを述べた後、やはり対面して正座した香也に滔々と語りかける。
 孫子が、「少し真面目な話しがある」ということで、こうして二人で向かい合って正座をしているのであった。
「……わたくしたちは、現在、とても微妙なところにいます。加納も、一族の人たちも、楓も、テン、ガク、ノリの三人も、それぞれに頑張っていますけど……それでどうにかなるのか、正直、よくわかりません。
 何故ならば、こちらを攻撃してくるかもしれない相手の正体や目的、実力や性質などが、目下のところまったく掴めておらず、対策のたてようがないからです。それでも、脅威の存在だけは確実ですから、むやみやたらと警戒を強めているのが現状です。
 ここまでは、理解できていますか?」
 孫子のそう水を向けられて、香也は一応、頷いてみせる。香也も、一通りの話しは聞いている。
「実感があるか?」と聞かれたら、かなり微妙な線だったが、「理解しているか?」という問われ方なら、考えるまでもなく頷くことができた。
「……加納と一族は、目下のところ、この土地全体を……それは、自分たちとこの近辺の一般人社会との関係を含めて、ということですが……防衛するための組織を作ろうとしています。
 楓やテン、ガク、ノリは、加納や一族に協力しつつも……いざとなれば、すぐ目の前にあるものを守るために、動いてしまうでしょう。あの子たちは、どんなに強くても……今のところ、大局をみようとする意志がありません。意志があっても、目前の不幸をみすみす放置できる性格ではありません……」
 この言葉にも……孫子がかみ砕いて説明してくれたから、という側面はあるが、香也は素直に頷くことができた。
 確かに……あの子たちは、目前の不幸……例えば、学校の人たちや商店街の人たちが何者かに襲撃とかされていたら、後先を考えるよりも前に、行動に移ってしまうことだろう。
「……加納と加納が率いる一族は、少なすぎる戦力で広すぎる地域を防衛しようとしています。
 当然、無理はあり、どこかしらに穴は出来てしまうでしょう。防衛網は、構築できたにしても、とうてい完全なものにはなりえません。おそらく、重要と思える拠点のいくつかに分散して人員を配置し、それが及ばない地域には監視網だけを整備して、何か事があればそちらに人員が移動する……という体制になるでしょう」
 この箇所には、香也は頷かなかった。
 孫子のいうことが理解できない……というわけでもないが、孫子の予測が妥当なものかどうか、そういうことをこれまでまったく考えてこなかった香也には、とうてい判断できない内容だったからだ。
 頷かない、という香也の反応を予測していたのか、孫子は構わず先を続ける。
「……楓とテン、ガク、ノリは、そうした火急の際の遊撃隊としては、とても協力です。それぞれに、個人レベルではトップクラスの打撃力を持っていますから……」
 この箇所には、香也はすぐさま頷くことができた。
 彼女たちの凄さ、については、まったくの素人である香也には、容易に納得ができる。
 孫子はさらに先を続ける。
「……さて、ここに一つ、問題があります。
 彼ら彼女らが、あえて問題にしていない、大きな弱点を、わたくしたちは持っています。
 あるいは、気づいていて、その上で、意識するのが怖くて、普段はあえて考えないようにしているのかも知れませんが……。
 ここを衝かれると、わたくしたちはたちまち戦意を喪失し、総崩れになります……」
 香也は、首を捻る。
 荒野、楓、テン、ガク、ノリ……らが、見落としていてもおかしくない、あるいは、あえて見落としてしまいたい、大きな弱点……というのが、香也には、どうにも思いつかない。
 その一人一人が……香也などには想像できないほど、強力な存在のはず、だった。
「……他ならぬ……」
 ……香也様です……。
 孫子は、まっすぐに香也の目を見据えて、宣言した。

 香也は、しばし、絶句した。

「……んー……」
 しばらく考えて、香也はしどろもどろに反駁しようとする。
「でも……その、あの……ぼ、ぼくなんか……そんな……大それた……」
 香也のそうした反応も、かなり正確に予測していた孫子は、深く一息をついてから、諄々と先を続ける。
「香也様ご自身が、ご自分をどのように思っているのか、評価しているのか、この際、あまり関係はありません。
 問題なのは……加納にとって、楓にとって、テン、ガク、ノリの三人にとって……香也様が、どのような存在であるか、ということで……いってしまえばこれは、わたくしたちの、身勝手なエゴです」
 孫子がいいきると、香也は全身を硬直してしまう。
 おそらく、今、香也の頭の中では、孫子がいったことを消化しようとフル回転しているところなのだろう。
 そう予測し、孫子は少し間を空けた。
「……想像をしてみてください。
 ここに来るまで、加納は、単に、加納本家の長子というだけでした。どんなに強大な能力を持っていても、そこには役割があるだけで、加納荒野という個人の意志はありません。生まれもった境遇に順応して、周囲に期待されている役割をこなすだけの、器用な少年がいるだけです。
 楓もそうです。楓など、ここに来るまでは、自分の意志をひたすら殺そうとしていました。そうすることが自分の存在理由であると、そう思いこもうとしていました。楓が現在の楓になったのは、ここに来て香也様に出会ったからです。もし、楓が、一番最初に間違いを犯さず、この家ではなく、直接、加納の元に赴いていたら……楓は、今もって、自分で自分の意志を殺し、誰かの道具であろうとすることで充足しようと……そんな無理を重ねていたかもしれません。
 テン、ガク、ノリも、同様です。
 あの三人は……ここに来るまでは、個性さえ未分化な、三人で一組の存在でした……」


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「髪長姫は最後に笑う。」 第六章(405)

第六章 「血と技」(405)

「……さて、帰るかな……」
 荒野が誰にともなくつぶやく。
「そうね。
 ジュリエッタと静流は、こっちで送っていく」
 シルヴィも、荒野の言葉に頷く。
『……こらー、かのうこうやー……』
 工場内放送の音声が響いた。
『もう帰っちゃうのかぁー。
 ビデオとか確認していかないのぉー』
 別室で徳川とモニターしていた、ノリの声だった。
「あいにくと、明日も期末試験なんでな……」
 荒野は、少し大きめの声を出して答える。
「真面目な学生を目指している身としては、早くかえって勉強に戻りたいんだよー……」
 おそらく、別に大きな声を出さなくてもノリには聞こえるのあろうが、荒野は、それ以外の者たちにもあえて聞かせるため、大きな声をだしている。
「……そっちは、試験休みに入って時間がとれたら、じっくり時間をとって見学するから……」
『……わかったぁ……』
 荒野に答えたノリは、特に残念そうな調子でもなかった。
『……みたら、きっと驚くよー……』
「楽しみにしておこう」
 荒野はそういうと、シルヴィの方に「じゃあ、後は頼むから」と軽く声をかけて、工場を後にした。
『……ちょっと、遅くなっちゃったなぁ……』
 とか、思いつつ。
 一応、静流とジュリエッタの勝負が長引きそうになった時点でメールでその旨、連絡はしていたので問題はないと思うのだが……。
 荒野にとっては、茅の機嫌の善し悪しが、まず第一の問題だったりする。

「……と、いうわけだったんだ……」
 マンションに帰りついた荒野を、先に帰った茅が出迎えて、すぐに熱い紅茶をふるまってくれた。寒空の下を飛ぶように走ってきた身にとっては、熱い飲み物がとてもありがたい。
「わかったの」
 茅は、ノートパソコンを操作しながら、頷く。
「今、その映像観ているから」
「……え?」
 荒野はティーカップを抱えて茅の背後、ノートパソコンの画面を覗きこめる場所に移動する。
「あ。本当だ」
 画面には、かなり高い位置から撮影した、先刻の静流とジュリエッタの映像が映し出されている。
「これ、徳川のところのサーバから?」
「そう。
 ノリから連絡がはいっていたから、こちらでも観られるように設定しておいて、って頼んでおいたの」
 ……では、おれの説明は必要がなかったということではないか……と、荒野は思ったが、口には出さなかった。
「この間の楓とジュリエッタの分のもあるけど、荒野も観る?」
「……ああ。
 観よう……」
 茅が、荒野「も」といっている、ということは……荒野よりも先に、茅がチェックしている、ということだった。
「おれ、今日まで茅とジュリエッタのこと、知らなかったんだよね……」
「荒野、試験勉強で忙しそうだったから……」
 茅が、平静な声で説明する。
「……それに、荒野に判断をこうほど、重要な案件でもなかったの」
「……いいけどね……」
 荒野の声は、憮然とした響きがこもっている。
 荒野がもっと暇な時期に起こった事件だったら、知らせてくれたのかもしれないが……いい方を変えると、この程度の「小さな珍事」では、荒野の裁定を必要としないところまで、この土地の情勢が落ち着いたものになっている、ということでもある。
 荒野としては喜ぶべきなのだろうが、反面、一連の事態はどんどん自分のコントロールから離れていく、という寂しさも感じてしまう。

 楓とジュリエッタの対戦を観るのに、思いの外時間がかかってしまった。映像がまだ未編集であったことと、かなり数のカメラが稼働していたので、同一時刻の映像を別の角度から観ることができたので、面白がっていろいろな種類の映像を見比べてしまった、というのもある。
「……これ、おもしろいなぁ……」
 思わず、といった感じで荒野がつぶやく。
 楓とジュリエッタとのあれこれについては、おおよそ荒野が予想していた範囲内に収まった内容になっていた。
 問題なのは……。
「カメラのこと?」
 茅が、荒野に問い返す。
「うん」
 荒野は、頷いた。
「これ……本当なら肉眼では見えない動きも、エフェクトかけて見えるようにしているし……」
「もともとは、シルバーガールズ用に開発した画像処理系なの」
 茅が、ことなげに答えた。
「テンが中心になって、毎日のようにアップデートしているところなの。映像の方がひと段落したら、これでゲームを作ろうって話しも出ているし、ツール自体の売り込みもはじまっているの」
「……おれ、そっち方面のことはよくわからないんだけど……」
 荒野は、少し考えてから、いう。
「……これって……結構凄いことなんじゃないのか?」
「結構凄いことなの」
 茅は、また頷いた。
「画像処理だけではなく、少ないマシンリソースで緻密な3D表示を高速で動かしたりするツールも実用化しているから……売り込みが成功すれば、あの三人、大金持ち。
 でも、あの三人は、撮影の方が本番で、こっちはおまけくらいにしか考えていないの……」
 感心すればいいのか呆れればいいのか、荒野は判断に困った。
「……とりあえず、徳川には……できるだけ高く売り込んでくれ、っていっておくよ……」
 荒野は、そんなことしかいうことがなかった。

「……って、感じで……とりあえず、今日の一件で、野呂系の人たちの結束は、静流さんを中心にして固くなっていくと思う……。
 今後は」
 荒野は今日の一件についての「心証」として、そんなことを茅に報告した。
 荒野にしてみれば、ジュリエッタの「抑え」よりも、そっちの方が重要だった。何しろ、野呂は、二宮と並ぶこの土地の二大派閥であり、その頭が固まれば、荒野としても今後、格段に動きやすくなる。この土地の野呂系の者たちが、荒野と懇意にしている静流のことを名実ともに頭領と認めてくれのは、荒野にしてみても実に都合がよかった。
「……後は、二宮だよなぁ……」
 荒野は、ため息混じりにそうつぶやく。
 二大派閥のもう一方、二宮の方は、一応、荒神がいるので妙な反抗をする者こそいないものの……その実、荒神は、見事なまでに「何もやらない」。
 だから、いざという時、統率をとる者がいない……という問題があった。
『本当に必要な時は、おれが動くしかないんだけれども……』
 荒野には、「最強の弟子」という肩書きがある。加えて、荒野はあまり認めたくはないのだが、荒神とは叔父、甥の関係でもある。


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彼女はくノ一! 第六話 (146)

第六話 春、到来! 出会いと別れは、嵐の如く!!(146)

 はぁ、はぁ……という吐息が浴室の中にこだまする。よくよく注意すると、息が荒くなっているのは孫子だけではなく、香也の息も、かなり荒くなっていた。
 ……こうすると……こうなるのか……とか思いつつ、孫子のソコをいじり続けているうちに、香也もすっかり興奮してしまっている。
 だいたいにおいて香也は一方的に「やられる」ことの方が圧倒的に多かったので、こうしてじっくりと「やる」経験には乏しく、このような時の女性の状態や変化についての知識も貧弱だった。
 香也は、とりあえず孫子のソコに指をあて、上下に摺る。かなり感じている孫子のソコは、すぐにおびただしい液体を分泌するようになり、香也の指を濡らして動きを円滑にした。たまに、勢いがあまって香也の指が、孫子のソコの中にまで入り込んだりしてしまうと、孫子は「うわぅっ!」とか「はぁうぅっ!」小さく叫んで全身をびくびくと痙攣させた。
 いつしか孫子は香也の股間に手を伸ばし、直立した香也の分身を握りしめるのだが、香也が絶え間なく孫子に刺激を与えているので、指にはほとんど力がこもっておらず、軽く握っているだけ、という状態だった。
 今や孫子は、香也から与えられる刺激を一方的に享受しているだけ、といった態だった。大股を開いて焦点の合っていない目線を何もない空中に据え、あえいでいる今の孫子の姿は、普段の、凛とした孫子しか知らない者がみれば、別人にも思えたことだろう。
「……もう……中に……」
 あえぐ合間に、孫子はそんなことを懇願するようにまでなっている。
「……んー……」
 孫子よりは理性を保っている香也は、自分の分身でぱっくりと口をあけている孫子の部分を埋め合わせることは考えていなかったので、そのまま、孫子の中に自分の指をうめた。
「……ぅんふぅっ!」
 孫子の全身が、またビクビクと痙攣する。
「……そ、そっちでは……お、お願いします。
 もっと別の、香也様のをぁああああぅぅぅうぅううぅ……」
 孫子の中は、ゆるい、というわけではなかったが、香也の指を何の抵抗もなく受け入れた。最初の数秒だけ不満そうに何かいいかけた孫子も、香也が遠慮することなくじゃっじゃっじゃっと指を前後させると、悲鳴とも歓喜の声ともつかないうめきを漏らしはじめた。
 ……こうすると、こうなるのか……と、香也は思い、人差し指だけではなく中指も一緒に孫子の中にいれて、強弱をつけたり角度を変えたりしながらじゃっじゃっじゃっと指を動かし続けた。
 香也の指の動きにあわせて、孫子が、
「……ぁああぁうぅぅうぅぅ……」
 などという歓声をあげてびくびくと体を痙攣させる。
 その後、孫子は、香也の肩にしがみついて、
「こんなの、こんなの」
 と譫言のようにいい続け、最後には、
「はぁうぅっ!」
 と叫んでビクビクと震えた後、いきなりぐったりと全身の力を抜いた。
 その間、香也は孫子の中で指を往復させていただけだったが、それだけの刺激で、孫子は最後まで達してしまったらしかった。
 もっとも、夕方のプレハブから続いたかなり特殊なシュチュエーションが、孫子の内面的なボルテージをじわじわとあげていて、実際の刺激よりはこの状況に酔っていた、ということは、あるのかも知れないが。

「……もう……」
 しばらくして、落ち着いた後、香也とともに湯船に入りなおした孫子は、羞恥に頬を染めて香也を責めた。
「香也様……いじわるですわ……」
「……んー……」
 香也はこのような時のうまい返答のしかたを思いつかなかったので、適当にうなってごまかした。孫子は、言葉では香也を責めていても、その実、かなり満足しているた様子で、べったりと香也に張りついている。
「……も、もう……のぼせちゃうから……」
 とか弁解がましいこといいつつ、香也は孫子の体をそっと引き離して、ざっと湯船からあがった。
 孫子も、慌ててその後を追う。
 なんとなくバツの悪さを感じている香也は、バスタオルなどを用意しいあろいろと世話をしようとする孫子を無視して自分で手早く体を拭いて服を身につけ、浴室を後にする。
 孫子も、慌ててその後を追う。
「あ、あの……」
 いつにない強硬な態度に、孫子は、おそるおそるといった感じで香也に声をかけた。
「なにか、怒ってます?」
「……んー……」
 香也は、がらりと自室へと続く襖を開け、中に入る。
「別に、怒っているわけではないけど……結局、みんなのいうとおりになってしまうのが……」
 悔しい。
 いろいろ抵抗をしてみたところで、最後には同居人の少女たちにいいようにされている自分……というものを省みたとき、香也はそことはない焦燥感じみたものを覚える。その半分は明確に意志教示をして断りきれない、自分へのいらだちで構成されているわけだが。
「……ごめんなさい」
 孫子は、深いため息をついた後、香也の肩にもたれかかって素直に謝罪の言葉を述べた。
 香也のいうことは、孫子にも理解できる。寄ってたかって香也の意志を無視して、自分たちの要求を押しつけている……という自覚くらいは、あるのだった。
「でも……それは、香也様を想うっているためで……どうか、わたくしたちを嫌わないでください……」
 香也は香也で……すぐさま、そんなことをいいだす孫子に対して、かなり驚いていた。香也がイメージしている孫子とこの目の前にいる孫子とでは、かなり差異がある。
 それに「わたくし」ではなく「わたくしたち」を嫌わないでください、と複数形いったことにも、香也は意表を突かれている。
「……んー……」
 香也はなんともいえない表情になって言葉を濁した。
「本当に、ごめんなさい……。
 いつも、香也様には甘えてばかりいて……」
 ……ああいうのも甘える、というのだろうか……と思いつつ、香也は、
「……んー……。
 別に、いいけど……」
 と答えてしまう。
「……香也様は、いつもお優しいから……」
 孫子はそういって、香也の体に回した腕に、いっそう力を込めた。
「みんな、いろいろと問題のある子たちばかりですけど……香也様がいるだけで、ずっと救われているのですよ……」
 香也にしてみれば……もちろん、誰かを救っている、という自覚はまるでない。むしろ、一方的に世話になってばかりいる、と、思い込んでいる。


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「髪長姫は最後に笑う。」 第六章(404)

第六章 「血と技」(404)

『いける!』
 ジュリエッタは思った。
 見えれば、位置さえ把握できれば、自分の攻撃は、届く……と、ジュリエッタは信じている。これまでの研鑽は、伊達ではない。
 ジュリエッタは混乱に紛れて拾ってきた双剣を振りかざす。
 ジュリエッタの周囲にいた者たちが、瞬時にぱっと飛びのいて、ジュリエッタの周辺にだけ、空白が生まれた。ジュリエッタの剣は長剣でもあり、あんなものを振り回されたら、相応の被害を被る……と瞬時に判断できる程度には、離れしている。
 ジュリエッタはまっすぐに自分めがけて向かってくる静流に対し、左右から挟みこむように、ふたふりの剣を振るう。文字通り真剣勝負で、この攻撃が成功すれば静流は致命傷を負うはずだったが、ジュリエッタの剣筋には迷いもためらいもない。
 手加減できる相手ではない……という感触は十分に得ていた。それどころか、少しでも手を抜けば、こちらがやられる……それどころか静流は、ジュリエッタがこれまでに対面したことがないほどの、強敵だった。
 しかし、ジュリエッタの双剣は、左右ともに静流には届かない。静流の体に届くよりも、はるか手前で止められていた。
 何に?
 白い杖と、細身の、刀身に。
 静流が、初めて仕込み杖を抜いていた。白い杖と細剣を両手に持ってジュリエッタの剣を防いだ静流が、小さくつぶやく。
「い、いきます……」
 静流が、ジュリエッタの体を取り囲むように、分身した。

「……終わり、かな?」
 静流の分身攻撃が出た時点で、荒野がつぶやいている。
 当然のことながら、ジュリエッタは静流の動きについていけない。両手に持った剣は再びはじきとばされ、取り囲まれた静流たちから滅多うちにされている。
 静流は、杖や細身の剣の、刃のついていない部分を使ってジュリエッタに打撃を加えているようで、ジュリエッタは出血するよな怪我をしてはいなかったが……この場合、肉体的なダメージよりも精神的なダメージの方が、大きかったはずだ。
 何より静流は、武器を使って相手に対して、確実にダメージを与える方法を、知らない。力任せに叩いているだけだ。
「……そうかな?」
 シルヴィが、荒野の言葉に首をひねる。
「ジュリエッタは、この程度でおとなしくなるタマではないと思うけど……」

 ジュリエッタは……静流の「動き」に追いつこうとむなしい努力を何度も繰り返していた。
 具体的にいうと、静流が繰り出す杖や細剣、もしくは手足などを掴もうと試みては、そのたびに空振りさせられている。静流の動きは、ジュリエッタの反応速度を確実に凌駕している。予測や先読みを駆使しても、ジュリエッタが静流のなにがしかを「捕らえる」ことは、不可能なように思われた。
 だが……。
『甘い……』
 と、ジュリエッタは考える。
 速度において、確かに静流は、ジュリエッタを軽く凌駕してはいる。
 だが、そのアドバンテージは、決して絶対的なものではない。
 ……優位に立っているうちに、早々に決着をつけておけばいいものを……。
 ジュリエッタは、そう考える。
 静流は……先天的な身体能力には優れていても、所詮、素人だった。
 絶対的なアドバンテージを持ちながら、急所を狙わない。攻撃の仕方が単調で、粗い。なにより……。
『……疲れて、きている……』
 残像による分身が発生するほど高速で移動し続けるのは、やはり相応に体力を消耗するのだろう。
 静流の動きは、目に見えて鈍くなってきていた。
 このままいけば、ジュリエッタでも捕らえることが可能になるまで、静流の動きは鈍る。そうなるのも、そう遠いことではないはずだった。

 そして……唐突に、静流が、とまった。
 ジュリエッタが、動く。
 少し離れたところに棒立ちになった静流向かって、踊りかかり……背中から、地面に叩きつけられた。
 起き上がり、再び静流に突進する。
 くるぶしのあたりを、杖で掬われて転倒した。
 あとは……繰り返しになった。

「立場が……最初とは正反対に、逆転していますね……」
 ホン・ファが、つぶやく。
「静流さんが待ちの姿勢で、向かってくるジュリエッタさんの攻撃を、ずべて迎撃している……」
「条件を限定すれば、ジュリエッタさんもかなり強いんだけどな……」
 荒野は、そう答えておいた。
「でも……ジュリエッタさん以上に非常識なのが、この辺にはごろごろいるから……」
 心中で……でも、ジュリエッタのそれは、武芸者の強さであって、しのびのそれではないよなぁ……と、荒野は付け加えた。
「なんというか……参考になります。
 いろいろと……」
 毒気を抜かれた表情で、ホン・ファは頷いた。
「ねえ、これ……」
 今度は、シルヴィが荒野に問いかけた。
「……いつまで続くと思う?」
「……ジュリエッタが、あきらめるまで」
 荒野ではなくユイ・リィが答えた。
「体力が有り余っていそうだから……かなり長引くんじゃない?」
「静流さんも……完全に、省エネモードに入っているしな……」
 荒野は、ユイ・リィの言葉に頷く。
「走り回っているのならともかく、ああして待ちの一手に徹していれば、かなり保つよ……」
 しかし、静流さんも……ついこの間から習いはじめた合気道のエッセンスを、実にうまくアレンジしている……と、荒野はかなり関心していた。
 基本的に静流は、まっすぐ向かってくるジュリエッタの力を、逸らすことしかしていない。つまり、ジュリエッタが静流に近づこうとしなければ、かなり体力を消耗している静流には、ろくな攻撃方法が残されていない……ということにもなるのだが……。
『……でも、ジュリエッタさん、やめないだろうなぁ……』
 みたところ、ジュリエッタは完全に頭に血が昇り、つまり、ムキになっていた。
「……まだ時間がかかりそうだし……帰ろうかな……」
 荒野は、ぽつりとつぶやく。

 息絶え絶えになったジュリエッタが、完全に戦意を喪失してその場にへたりこむまで、それから一時間以上の時間を必要とした。
 一方の静流といえば、汗一筋流しておらず、平静そのもの、といった涼しい顔をしてその場に立っているだけだった。
 これ以降、この土地での静流の威信と人気はかなり増大することになり、特に野呂系の術者の間に、熱狂的なファンが大量発生した。
 ジュリエッタはというと……静流のいうことに、絶対服従するようになった。ファンという言葉を使うのなら……この日以降、静流の第一のファンは、やはりジュリエッタ、ということになるのだろう。
 ジュリエッタは、完全に、静流に心服するようになった。



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彼女はくノ一! 第六話 (145)

第六話 春、到来! 出会いと別れは、嵐の如く!!(145)

 孫子は香也の股間に手を伸ばして、硬直している箇所を指でまさぐった。
「先ほど、だしたばかりですのに……こんなに、お元気に、なさって……」
 孫子は完全に香也にもたれかかった状態で、べったりと全身を密着させている。
 孫子の声は、熱気と湿り気を帯びていた。
「……や……それは……才賀さんが……こんなにくっついているから……」
 香也は弱々しく抗弁した。
「別に、弁解しなくても……」
 孫子の声に、いかにも不満そうな響きが入りこむ。孫子は、そのまま香也の胸のあたりに指先を置き、「のの字」を書きはじめる。
「わたくしでこうなってくれるのですから、むしろ嬉しいのですけれども……。
 それとも……わたくしがくっつくのは、お嫌ですかぁ?」
「い、いや……」
 香也は、弱々しく首を振る。
「……いや、ということは、ないんだけど……」
 香也がいい終わらないうちに、孫子は、がばりと身を起こして正面から香也に覆い被さる。
 孫子は香也の肩に両手を置いて覆い被さっているため、香也の目前、正面に孫子の乳房が来る。さらに視線を下に下げると、臍やその下の茂みまでしっかりと視界に入る。
 香也は慌てて顔を横にそむけた。
「……なんで目を逸らしますの?」
 孫子が、不満そうに鼻を鳴らす。
「わたくしの体は、全部……香也様のお好きになさっていにのに……」
 挑発するように、孫子は香也の頭を抱き寄せて、自分の胸に押しつける。
「……い、いや……」
 香也は、むにむにと押しつけられる孫子の乳房からなんとか顔を背けて、弱々しくあらがう。
「お風呂でこういうことすると……すぐ、のぼせちゃうから……」
 実際、香也の顔は、耳まで真っ赤になっている。
「……本当……」
 孫子は中腰になって、香也の顔の直前に、自分の顔を持ってくる。
「真っ赤になっていますわ……」
 そのまま、孫子は香也の脇の下に腕を入れて持ち上げ、香也を湯船の縁に座らせた。
 それから、湯船を出て香也の背後に回り、香也の背中に抱きつく。
「ここまでしても、襲ってくれませんのね……」
 とか呟いてから、香也の手を引いて導き、洗い場に座らせた。
 そらから孫子はしばらくごそごそ香也の背後で何かをやっている様子だったが、
「お背中を、お流しします」
 といって、いきなり背中に密着してきた。
 孫子の体全体が押しつけられている箇所全体に、にゅるんとした感触。
「……え? え? え?」
 香也は、はじめての感触に、驚きの声をあげるばかりだった。
「殿方は、こういう洗い方が好きだ……と、聞いたのですけど……」
 孫子は、自分の体にボディーソープを塗り付け、自分の体を使って香也の背中を泡立てていた。
「気持ちよくは、ないですか?」
 にゅるにゅるにゅる、と、香也の背中に柔らかい孫子の体が押しつけられる。孫子の双丘とか陰毛とかの感触が、背中ででもはっきりと感じ取ることができた。しかも、洗剤のぬめりつきで。
「……き、気持ちは……」
 香也は、初めての感触に……何故か、背徳的なことをしている気分に陥って、どぎまぎしている。
「……わ、悪い……ということは、ないけど……」
 実際、気持ちよかった。
「香也様を少しでも気持ちよくするため……」
 孫子は、くちゃくちゃと音をたてながら、香也の背中で滑らせるように、自分の体を上下させている。
「……いろいろ、勉強しましたのよ。これでも……」
 ……勉強する方向性が激しく間違っている、と香也は思った。口には出せなかったが。
 ひとりきり、香也の背中をもにょもにょやってみた孫子は、やがて香也の前に移動して、香也を仰向けに寝かせようとする。
「……ま、前はいいから……」
 当然、抵抗する香也であった。
「……洗うのなら、せめて普通に……」
「いいですから!」
 孫子は香也の意志は無視して強引に押し倒し、その上に馬乗りになった。
「香也様は、そのままじっとしていればいいんです!」
 孫子の頬は上気していて、明らかに性的な興奮状態にあることが、香也にもありありとわかった。香也の方はというと、湯からあがったせいもあったが、どちらかというと孫子の過剰なサービスに醒め気味になっていたのだが……ここまでくると、いくところまでいかないと止まらないのだろうな……と、香也は、これまでの経験から類推する。
 孫子はボディーシャンプーの泡にまみれた体の全面を香也の上に倒し、香也に対して過剰に体重を気にしながら、香也の上で蠢きはじめた。
 香也の予想通りというか、孫子の息は、運動量以上に荒くなっていて、孫子の吐息がいちいち香也の上から降ってくる。表情も、どこか恍惚としたものだった。
 その表情を下から見上げた香也は……そういえば……今日は香也が一方的に奉仕されているばかりで、孫子は最後までいっていないな……と、改めて気づき、どこかやましさにも似た感情に襲われる。方法はどうあれ、こんなに自分のためにがんばってくれるのに……。
 一度射精している香也に比べ、何もされていない孫子の方が、欲求の内圧ともいうべきものが高くなっても仕方がないのかも知れない。
 香也の上で一生懸命動いていた孫子が一息ついて動きを止めた時を見計らって、香也は孫子の体を優しく押し退けて、立ち上がる。一通りのことを試みて満足したからか、それとも単純に疲れただけなのか、孫子は抵抗せずに香也にされるがままになった。
 香也は若干、力が抜けた孫子の背中を湯船の縁に預けて、とりあえず、両手で大きく孫子の膝を広げた。
 孫子の目が、何か期待するように潤んで、香也を見上げている。
 だが、香也は、真里に避妊について厳しくいわれている関係上、この場で孫子を襲う、ということは考えていなかった。香也は数秒、考えた末、おもむろに孫子の股間に手を伸ばし、不器用な手つきで秘裂をいじりはじめる。
 はぁうぅ。
 と、孫子が、安堵のこもった太い吐息をついた。
 勝手がよくわからないながらも、香也は指で孫子のソコをさすり続けた。孫子が痛がったりいやがったりすればそこですぐやめるつもりだったが、孫子は満足そうな、少し弛緩した表情を浮かべて香也のされるがままになっている。



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「髪長姫は最後に笑う。」 第六章(403)

第六章 「血と技」(403)

「……あー……」
 荒野が、誰にともなく、いった。
「そういや、静流さん……柏のねーさんと一緒に、最近、合気道の道場に通いはじめていたんだよなー……」
 ジュリエッタが、無様に横転していた。
「……ジュリエッタさんが、近づいた静流を捕らえようとして……」
「逆に、投げられていましたね……」
 ホン・ファとユ・リィが、荒野に同意する。
 近づいてきた静流に向け、目を閉じたジュリエッタが手を伸ばし…そのジュリエッタの腕を掴んだ静流が、強引に引っ張ってジュリエッタの重心を崩し、見事に横転させていた。静流はそのまま、元の位置まで戻っている。
 静流が投げた……というより、「投げようとした」といった方が、正しいありさまだったが。あぐらをかいた相手を「投げる」ことは、かなり難しい。
 それなりに鍛えられているこの二人の目は、事態の推移がしっかりと把握できたようだったが、観衆の中にはそうではない者も、かなり多く含まれている。静流の動きに動態視力がついていけない者たちは、ちゃんと目撃できた者に解説を要求したりしていて、この場はかなり騒がしくなってきた。
 やはり、というべきか、本家直系の静流が活躍することがうれしいのか、野呂系の術者のテンションが上がり気味になっている。
「まったく、目で追えない状態で、反撃を使用とするジュリエッタもそれなりに凄いんだけどな……」
 荒野は、また独り言じみたつぶやきを漏らす。
「そう、ですよね……」
 ホン・ファが、荒野に同意した。
「ジュリエッタさん……まだ、戦意を失っていません。
 あんな……その、違いすぎる、相手に……」
 ……一般人とそう変わらない身体能力しか持たず、一心に武を納めてきたホン・ファたちは……生まれついての能力に頼った静流よりも、ジュリエッタの方に感情移入するのかも、な……と、荒野は納得をする。
 確かに……六主家本家筋の突出した能力というのは、一般人はもとより、大半の一族の者からみても、反則的なほどの格差が存在する。
『……この子たちは……』
 自分ではどうあがいても勝てない相手……という者と対決することになったら、一体、どう対処するのだろうか? とも、荒野は、思う。
 口には、出さなかったが。

 剣は通じない。体術にも持ち込めない。
 ジュリエッタは、何度も無様に横転させられながら、考え続けている。
 静流は、何故かジュリエッタに「とどめ」を刺そうとはしていない。
 何故か?
 いや、本当はジュリエッタも理解している。
 静流は……ジュリエッタと「戦っている」のではなく、ジュリエッタを「叱っている」つもりなのだ。母親が幼い子供を躾るのに、決定打は必要ない。
 舐められている……と、武術者としてのジュリエッタは、思う。理不尽で、不公正だ……とも、思う。
 今までの修練が、武が……静流を前にすると、何の意味も持たなくなってしまう。
 静流のような「規格外」の相手は、一族の中でもごく少数の……おそらく、容易に数えられるほどの人数しか、いないにしても……。
 これでは……このまま、負けたままになてしまっては……今まで、自分がやってきたことすべてが、無意味になってしまうような気がした。
 だから、ジュリエッタは必死に考える。
 静流の対抗する手段を、静流を追いつめる手段を、静流から「早さ」を奪う手段を。
 静流が動かない……全速で動けない状態なら、ジュリエッタにも、やりようがある。
 そして……思いついた。

「わははははー……」
 ジュリエッタが、大声で笑いながら遠巻きにしていた人混みの中に踊りこんだ。目にも止まらぬ静流ほどではないにしろ、それなりに素早い動きだった。
「……そんなところだろうな……」
 いきなり周囲が浮き足だったため、器用に人の流をかき分けながら、荒野は素早くジュリエッタから遠ざかる。
 荒野も、無防備に巻き添えを食らうのは御免だった。
 荒野には、ジュリエッタの発想が、容易に推察できた。
 静流の速度が問題なら……静流の速度を、殺す場所や状況を用意する。障害物が多い……例えば、人混みの中、とか。
 むしろ、その程度のことを今まで思いつかなかったのが、不思議なくらいだ。
「この前の、楓さんの真似ですね」
 何故か、荒野の後を追いかけながら、ホン・ファが話しかけてくる。ホン・ファの言葉に、ユイ・リィも頷いていた。
「楓が、似たようなことやったのか?」
 楓とジュリエッタの対決を見ていない荒野が、ホン・ファに聞き返す。
「ええ」
 ホン・ファは頷いた。
「楓さんも……観客の中に、飛び込んだです」

 静流は、慌てない。
 視覚が不自由であっても、代わりに鋭敏な聴覚を有する静流は、今、何が起きているのか……ジュリエッタが何をしているのか、正確に把握していた。
 そして……。
『……甘いのです……』
 動き出す。
 ジュリエッタの笑い声、逃げ惑う一族の者たちの声、足音……など、音源が多ければ多いほど、静流にとっては有利だった。それだけ、正確に、現状が把握できるのだから。
 そして、目がほとんど見えなくても、障害物の位置さえ把握できていれば……静流の行動を制限するものは、何もないのであった。

「……あーあー……」
 かなり遠くまで移動した後、肝心の「現場」を振り返った荒野は、気の抜けた声を出す。
「静流さん……やっぱり、熱くなっていたんだな……」
「……こんなの、はじめて見ます……」
 ホン・ファも、目を丸くしている。
「サングラスの人……」
 ユイ・リィが、呆然とつぶやく。
「ほかの人の肩の上を……走っている……」
「よく見ておきなさい」
 いつの間に追いついていたのか、シルヴィが、気怠そうな声を出した。
「あれが……生粋の、野呂よ」
 静流の前では……人混み程度では、ろくな障害とはならないのであった。流石に、「目にも止まらぬ」というほどの速度は出せないが、移動には、まるで不自由していない。
 他の一族の「上」を滑るように移動し、静流は、まっすぐにジュリエッタのいる場所を目指していく。
 

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彼女はくノ一! 第六話 (144)

第六話 春、到来! 出会いと別れは、嵐の如く!!(144)

 夕食が終わり、テン、ガク、ノリの三人は何か用事が残っているとかいうことで再び外出し、孫子は香也の勉強をみることになった。つまり、昼間、その先輩とやらが香也にどのような指導をしたから確認したかったので、そうするようにし向けた、ということだが。孫子にしてみればその「佐久間先輩」とは未知の人物であり、信用していない、というわけでもなかったが、それなりに興味はあった。
 今日一日は、香也の世話は孫子がする……ということになっていたので、特に不審に思う者はいなかった。当然、真理を手伝っての食器洗いは、残った楓がすることになるが、こちらも、「手が空いている者が家事を手伝う」というこの家の不文律があるため、特に不思議なことでもない。
 香也にしてみれば、昼間、沙織が口頭で行った「進行状況確認」作業を、今度は孫子からやられている感じになるわけだが……その煩雑さを嫌うこともなく、ごく自然に、孫子の出す出題に答えていく。何より、復習のための反復作業には、香也はかなり慣れてきていた。

「……弱点が、かなり補強されていますわね……」
 小一時間ほど経過して、昼間、香也が沙織に教えられた内容を、記憶にある限り書き出しおわると、孫子は、そう認めるしかなかった。
「……んー……」
 香也は、そう付け足す。
「基本は、かなり出来ているから……っていわれて……。
 危ないところの補強とか、配点の大きい応用問題の解き方とか……やった……」
 その「先輩」がどいう人かは知らないが、孫子の目から見ても、かなり的確な指導だった、と認めないわけにはいかない内容だった。
 実質半日で、かなり効果的効率的に、香也の点数を上げようとしている。そして、実際に、香也の中に知識が叩き込まれている。
 試験前の、短時間の学習内容としては、かなり上出来の部類……だと、孫子でも断言ができた。
 孫子はそのように納得した後、さらに一時間前後、香也と一緒に試験前の学習を行い、その間に真理、羽生、楓が前後して、あるいは一緒に入浴する。女性が多いこの家では、いつの間にか体が空いてみる者は、夕食後いつでもすぐに風呂に入る……という習慣が出来ており、この日は、先に羽生が入り、その後で真理と楓が一緒に風呂にいく……という感じになった。
 しばらくして、テン、ガク、ノリから「帰宅が遅れる」というメールが入り、孫子は、だいたいは一番最後に入浴する香也に「先に入ってください」と進言し、その日の勉強を切り上げることになった。撮影の都合とかなんとかで、三人の帰宅が深夜になることも、この頃には珍しくなくなっていた。夜間に外出するときは複数名で行動していることと、この三人に限って、安全面での心配はないので、深夜の外出についても、誰も咎めることはなかった。
 何だかんだで一日みっしりと机に向かっていた香也は、それなりに疲労も感じていたので、
「……んー……」
 と、生返事を返して勉強道具を片づけ、居間を後にする。孫子も、その後に続くように、自室に下がる。
 香也はそのまま着替えの準備をして風呂に向かい、手早く服を脱いでざっと体にお湯をかけ、湯船につかった。
 寒さが最高潮に達する時期でもあり、ほどよい温度の湯に全身をひたした香也は、寒さで収縮していた筋肉や血管が、緩んでほぐれる感覚。
 香也は「……ふー……」と長い息をついた。この家の風呂場はかなり広めで、湯船で長々と手足を伸ばせる。
 全身が、弛緩していく……とか、思っていたところに、ガラリと脱衣所の戸を開けて、全裸になった孫子が入ってきて、驚いた香也は、思わず頭を湯の中に沈めてしまった。
「……なっ……なっ……」
 慌てて起きあがった香也は、狼狽して口ごもる。
「お静かに」
 ぴっ、と香也の肩を押さえた孫子が、凛とした声を出す。
「お背中を、流しにきただけですわ。
 もっとも、ここでプレハブの続きをしたとしても、わたくしとしては、いっこうにかまいませんのですけれども……」
 孫子は自分の胸の膨らみを香也の背中に押しつけるようにして香也の両肩に手を添え、
「ほら。よく暖まりませんと……」
 なとといいながら、香也の肩をお湯の中にゆっくりと押しさげる。
 香也が、騒がない……ということを確認した後、孫子は手早くかかり湯をすませ、香也の隣に滑り込むようにして、湯船の中にはいった。
 いい加減、暖まっていた香也の肌は、すでにピンク色に染まっていたのだが、孫子は横合いから体を密着させるとさらに血色がよくなる。
 香也も男性である以上、香也の腕に押しつけられている孫子の胸の膨らみを意識しないわけには、いかない。楓ほど大きくはないが、乳首が上を向いていて、いい形をしている……などと考え始めたことを自覚し、香也は慌てて思わず下がっていた視線を上の方に修正する。
「なんで、そこで天井を見ますの?」
 孫子は、完全に香也の肩にもたれ掛かる姿勢になって、香也の耳元で、息を吹きかけるように囁いた。
 今さらながらに、「状況に流されまい」と理性を総動員している香也は、
「……んー……」
 とうなるだけで、明瞭な返答はしない。
「わたくしの体は、見るほどの価値もありませんか?」
 などといいつつ、孫子はさらにぐいぐいと自分の体を香也の体に押しつけていく。
「それは……楓ほど、大きくはないので、見栄えはしないかも知れませんけど……」
「……ちょ、ちょっと、離れて……」
 香也は、慌てて立ち上がって、孫子から離れようとする。
「……あら?」
 孫子は、冷静に指摘した。
「もう元気になっていますのね?」
 孫子が湯に入ったままで香也が立ち上がると……孫子の目の前に、香也のいきり立ったものが丸見えになってしまうのだった。
 香也は、立ち上がった時と同様の素早さで、ざっとお湯の中に身を沈める。
「お互い、今さら、恥ずかしがる仲でもないでしょう……」
 孫子は、あくまで冷静な態度を崩さなかった。
「ですけれども……男性のそこって、元気ですのね。
 プレハブのあれではものたりませんでした?」
 と、香也に笑いかける。


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「髪長姫は最後に笑う。」 第六章(402)

第六章 「血と技」(402)

 ジュリエッタは混乱していた。
 例えば、この間対戦した楓のような強さは、よく理解できる。あるいは、フー・メイでもいい。
 とにかく、彼女らは……まだしも、ジュリエッタと同一線上にいる相手だった。
 だけど、今、目の前にいるのは……。
『……六主家の、一角……』
 野呂本家、直系。
 姉崎は、佐久間と並んで、六主家の中では「最弱」とされている。自称他称を含めて、ということだが……いいかえるとそれは、姉崎が、身体能力では、他の六主家の中でも、一般人により近い……ということを意味する。
 フー・メイにせよ楓にせよ……修練を積んで自己の能力を拡張してきた……という点においては、ジュリエッタと同類だった。
 だが、今、ジュリエッタが相手をしている静流は……。
『……こんなの……』
 ジュイエッタとは、あまりにも、違いすぎる。
 気配も、動きも、殺気も……なにもかも、察知できない。
 幼少時からこの体に染み込ませてきた技が、いっさい通用しない。
 いや。
 通用するとかしないとかいう以前に……。
『……根底からして……』
 違いすぎる。
 近づくものがあれば、考えるよりも先に腕が反応する。足が動く。そう、自分の体を作り替えてきたはずだった。
 なのに……。
 また、両手の剣を同時に飛ばされた。
 なのに、なぜ……静流の動きを少しも、察知できないのか。
 ジュリエッタは、これで何度目になるか、自分の剣を拾いにいく。
 比較的楽天的な性格だから、ひどく落ち込む……ということもないのだが……これが、静流と自分との差が、もって生まれた身体機能の差だとすると……遺伝とは、とても残酷で理不尽なものではないのか?

 二人の対戦を見物していた者たちの間に、狼狽を含んだざわめきが起こっている。
『まあ、そうだろうな……』
 荒野は思う。
 おそらく……。
『想像していたのと、ぜんぜん、違うんだろうな……』
 目の前の光景と、だ。
 観衆の中には、それなりの割合で静流の動きを追うことのできる者もいたから、静流がやろうとしていることは、口伝えで広まってはいるようだが……。
 静流は、一見して、同じ場所から動いていないように、見える。
 だがそれは、静流の動きが早すぎるからで……。
 また、ジュリエッタの剣が、飛んだ。
『……得物を構えて待ちかまえている相手の、柄頭を押して剣を飛ばす、ってのも、たいがいに人間離れしているだけど……』
 俗にいう、無刀取り。
 大昔の剣豪がやれたとかやれなかった、とかいう「伝説」の領域である。
 それも、二刀流でやたらと剣を振り回すジュリエッタ相手に、剣を振る前にやってしまう、というのだから……すごいことは、確かなのだが。
『……見た目的には、地味だよなぁ……』
 動かない静流と、何度も剣を飛ばされてはそれを取りに行くッジュリエッタ。そして、ジュリエッタが拾い上げた剣を構えようとすると、また剣が飛ばされる……という繰り返し、だった。
『楓とジュリエッタが、ここでやりあったらしいけど……』
 それは、さぞかし派手な見物になっただろう……と、荒野は想像する。楓のことだから、自分に出来ることは片っ端から何でもやって、強引に勝ちを拾いにいったのに違いない。
 単純に技能面だけを評価するのなら、荒野が見る限り、ジュリエッタは決して楓にひけをとるものではない。
 だが……ジュリエッタには、楓がもっているひたむきさとか必死さが、欠けている。
 案外、勝敗を決したのは、そういう、「真剣さ」の差ではなかったか?
『……だけど、静流さんが相手の場合……』
 そもそも……「動いていることさえ感知できない」ほどに、早い相手に……いったい、どういう技が立ち向かえるというのだろうか?
『静流さん的には……』
 これで、いいのだろう。
 普段からなにかと問題行動の多いジュリエッタに苦手意識を植えつけて、いうことを聞かせようとする……というのが、今回の静流の目的である。
『このまま、ジュリエッタさんがギブアップしてくれれば、一番いいんだけど……』
 そうは、ならなかった。

 いい加減、何度も繰り返し剣を拾いにいくのが面倒になったジュリエッタは……。
「……よっ」
 その場にどっかりとあぐらをかいて座り込んだ。
 別に、効果的な対策を思いついた、というわけでもなく、何度取りに行っても飛ばされるだけなら、剣など持つ意味がない、と思ったからだ。
 同時に、自分よりも確実に……圧倒的に、早い相手に、足裁きは必要がない……とも、思った。だから、座り込んだ。
「……ふん」
 ジュリエッタは、さらに考える。そして、結果として目を閉じた。
 動きを目で追えないほどに早いのなら……目を開いていても、無駄。
 もとより、静流の目的は、この自分なのである。
 静流を見失う……ということは、あり得ない。黙っていても、待っていさえすれば、向こうからこちらにやってくる。
 目を閉じたジュリエッタは、そのまま、外界に向け、知覚を開いていく。精神を集中させることにより、普段以上に五感を研ぎすまし、些細な変化を感じ取ろうとする。
 上位の武芸者であるジュリエッタにとって、その手の作業は、むしろ得意とするところでもある。
 ジュリエッタは一呼吸もしないうちに神経を集中させ、煩雑な雑情報を意識の外に追い出し、ひたすら、自分に近づいてくる静流の気配のみを探る。
 いくら、静流が早くとも……体温は消せない。体臭は消せない。動けば、空気が動く。
 要するに……今、自分に近づいてくるものは、静流でしかないのだがら……片っ端から迎撃すればいい。
 漏れ聞いたところによると……静流は、目の障害もあって、一族としての体術を、仕込まれてこなかったらしい。
 だとすれば……あのような細い体の静流を相手にするのに、剣などは不要。素手でも、一撃でノックアウトする自信が、ジュリエッタにはあった。
 だから……ジュリエッタは全身の五感を意識の力で拡張し、自分に向かってくる物体の気配を探ろうとする。
 それは……実際にやってみると、自分の感覚が広がっていく、というよりは、暗闇の中にぽっかりと浮かんだ球形自我が、中心方向に向けてどこまでも際限なく縮小していく像として、ジュリエッタは内面に投影した。
 その、ジュリエッタがイメージする感覚圏に、かすかな揺らぎが生じる。
 意識もせず、ジュリエッタの四肢が、その揺らぎに対して反応した。
 

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彼女はくノ一! 第六話 (143)

第六話 春、到来! 出会いと別れは、嵐の如く!!(143)

「……え?」
 楓が、虚をつかれた表情になる。
「サクマセンパイ、って……あの、三年の佐久間さんのことですか?
 茅様と仲がいい?」
「……んー……」
 香也は今日の午後の出来事をざっと思い返してみる。
 確かに……荒野よりも茅の方と、よくしゃべっていたような気がする。
「たぶん、その人だと思う」
「……あの……」
 楓は、軽い目眩を感じた。
 三年の、茅と仲のいい佐久間沙織といえば……佐久間の血を引く人、ではないか……おじいさん込みでの、荒野のマンションでの一件は、楓は今でも鮮烈に憶えている。
「その人なら……香也様も、何度か見かけていると思うんですけど……」
 ここ最近、茅と佐久間沙織、毎日のように学校のパソコン実習室で共同作業を行っている。
 名乗りあったり紹介されたり……ということは、確かに、なかったかもしれないが……香也も、頻繁に、ではないにせよ、実習室には、それなりに出入りしている。
 顔くらいは憶していても良さそうものっだが……。
 楓がかいつまんでそんなことを説明すると、香也は、
「……んー……」
 と、しばらく考え込んだ後、
「よく、憶えていない……」
 と、結論した。
「駄目駄目」
 羽生は、ひらひらと手をふる。
「こーちゃんは、あれだ……。
 興味がないものは、いっさい目に入らないし……直接離したこともないような人に興味を持つほど、人付き合いのいい子じゃないし……」
 ……それもそうか……と、楓は納得する。
 基本的に香也は……他人というものに、ほとんど興味を持たない。
「で、その、先輩って人は、よくしてくれたんか?」
 今度は羽生が香也に話しをする。
「……んー……」
 香也は口にしていた食べ物を飲み込んでから、実に簡明に答える。
「よくしてくれた」
 香也は、あまり長々と自分の経験してきたことを説明する人ではないのであった。
「どういう人ですの?」
 孫子が聞いたのは、別に具体的な学習内容について知りたかったわけではなく……。
「その、先輩という方は?」
 ……その「先輩」のことが気になったからだった。
 最初の話しを聞いて、てっきり荒野経由の人脈だと思っていたのだが、茅と親しい……ということになると、女生徒である可能性も出てきた。
 そっちの方が、孫子にとって重要な関心事であった。
 放課後、学校に居残る機会が少ない孫子は、佐久間沙織と面識がなかった。
「……んー……。
 紅茶飲みながら試験して、紅茶飲みながらほめてくれて、紅茶を飲みながら説明してくれた」
 まったく要領を得ない香也の説明に、楓は、
「……ふぁー……。
 紅茶がお好きなんですかぁー。
 やっぱり、茅様のお友達なんですねー……」
 とか、なんだかズレた関心の仕方をしていた。
「いや、紅茶はともかくさ……」
 テンが、香也の話しを聞いて気になっていたとことを尋ねる。
「そんだけ余裕で、かのうこうやとおのーちゃんの二人の勉強をみてた、ってこと?」
「……あっ!」
 ガクが、少し大きな声をあげた。
「そっかっ! 佐久間だっ!」
 ガクの声を聞いて、孫子も小さく「あっ」といいながら、掌で覆う。
「……貴女……知っていましたわね?」
 それから、まるで驚いていない楓の様子に気づき、半眼になって、楓に確認をする。
「……あはっ。あははははっ……」
 楓はひとしきりごまかし笑いをした後、
「これは、口止めされていたんですけど……」
 と前置きして、転入してきばかりの頃、茅に沙織が声をかけてきてから沙織の祖父の源吉のことまでを、簡単に説明する。
「……んー……」
 香也が、楓の説明に補足する。
「そういえば今日、そのおじいさんも、いた。
 確か、げんきちさん、っていってた」
 香也の認識は、「佐久間=現象や梢」であり、先輩や先輩のおじいさんは、どうやら彼らの遠い親戚かななにからしい……程度のものでしかない。
「……あっ……」
 楓はまた、軽い目眩を感じた。
 なんでそんなところに……源吉さんが、登場してくるのか。
「その……源吉さん、は……どうなされていました?」
「……んー……」
 香也は再び、昼間の様子を思い出す。
「なんか、茅ちゃんと熱心に話し込んでいた」
「そういえば……」
 今度はノリが、口を挟む。
「……今日の昼すぎから、ボランティアのシステムが、いきなりバージョンアップしていたけど……ひょっとして……」
「……んー……」
 香也が、説明をする。
「おじいさん、後半は、茅ちゃんとパソコンいじっていた……」
 テン、ガク、ノリの三人が、誰からともなく顔を見合わせる。
「なんか、かのうこうやのマンション……」
「意外に……」
「台風の目、なんじゃない?」
 三人娘が知る限りでも、あそこのリビングから波及していく変化は、意外に多かったりするのだった。
 荒野は、あそこの話し合いで決定したことがもたらす影響力について、あまり自覚していないようだが……。
「……強力な、外部の協力ブレーンがついた……と、うことなのかしら?」
 孫子が、即座に指摘した。
 流石に孫こは、その辺の想像力がある。
「……みたい、だね」
 テンは、孫子の指摘に頷いてみせる。
「なんだかんだいって……黙っていても面白い人たちがかのうこうやのところに集まってくるんだもんなぁ……」
「本人は、他人の尻拭いばかりやっている、って、文句ばっかりっているけどね……」
 これは、ガク。
「人材面ではみょーに充実しているよねー。
 あれで文句いってたら、人材派遣会社からクレームが来ると思うな……」
 これは、ノリ。
「実際、加納の名で仕事集めたら、それなりのことが出来ると思いますけど……」
 孫子はため息まじりにつぶやく。
「そういう野心は、ないのでしょうね……あの男には……」
「野心がどうこう、というより……」
 テンが、首を傾げた。
「守りに入っちゃっているんじゃないのかな?
 この町とか今の生活を守るのを最優先にしている、っていうか……」
「それはそれで、立派な心がけだは思いますけど……」
 孫子は、澄ました顔で評した。
「あの男……ここまで集まった人たちを、いったいどこにつれていくつもりなのかしら?」


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「髪長姫は最後に笑う。」 第六章(401)

第六章 「血と技」(401)

「……ええっと……」
 荒野は周囲をぐるりと見渡した。
 一族の者たちが大勢……ざっと、五十人前後が、遠巻きにして見守っている。この土地に流れ込んできたやつらの、三分の一近くが、この場にいる。
『……撮影やら何やらで、たまり場になっているとは効いたけど……』
 荒野の両隣には、ジュリエッタと静流。
 ジュリエッタはすでにケースから出した二振りの細身の剣を手にし、静流は白い杖だけを手にしている。
『……かのうこうや!
 さっさと始めちゃってよ。
 一応、かのうこうやの仕切ということになっているんだから……』
 放送で、ノリの声が響く。ノリは、徳川と一緒に、別屋でこの場をモニターしているはずだ。
「……ああ。
 そうだな……」
 荒野は頭をかきながら小声でつぶやく。
 その後、
「……それでは、二人ともいいですか?
 どちらかが大怪我を負いそうになったら、問答無用で止めますから……まあ、存分にやりあってください……」
 と、大声をだして、素早く観衆のいる位置まで後退する。
 荒野の宣言と同時に、遠巻きにしていた観衆が、どっと沸いた。
「……二刀流!
 今度は勝てよ!」
「姫様!
 頑張ってっ!」
 などなど。声援と野次が半々、といったところか。
「……ああ……」
 荒野は、何とも複雑な表情になった。
「そういや……賭事になっている、とかいってたな……」
「……やぁー」
 シルヴィも、渋い顔で頷く。
「立場上、ジュリエッタに賭けないわけにはいかないし……」
「あ、あの……」
 躊躇いがちに、ホン・ファが荒野に話しかけてくる。
「あの……サングラスの方は……大丈夫なんでしょうか?」
「ああ」
 そういえば……ホン・ファとユイ・リィは、ジュリエッタの戦い方は観たことがあったが、静流のことはよく知らないんだったな……と、荒野は思いながら、いった。
「まあ……観ていれば、わかるよ……」

「……来ないの?」
 ジュリエッタが、無邪気な表情で首をひねる。
 初めて対戦する相手には、とりあえず、相手の出方をみる……というのが、ジュリエッタの基本戦法だった。
 まず例外なく、たいていの攻撃はしのげる……という自信があればこそ、の戦法なのだが……。
「い……いいのです……」
 静流が、だらんと片手に白い杖をぶら下げたまま、静かな口調で答える。
「あ、あなたの攻撃は……当たらないのです……」
「……そんなことをいうと……」
 ジュリエッタは、露骨にむっとした表情を作った。
「……本気で、いくよ?」
 言い終わるないうちに……ジュリエッタが、動く。
 縮地。
 楓との対戦でも使用した、一瞬にして相手との間合いを詰める歩法、だった。
 一気に、静流との距離が、詰まった。
 が。

「……なに、あれ?」
 シルヴィが、あっけにとられた声を出す。
「見えた通りのもの、だよ」
 荒野は、静かな口調で答えた。
「……ええっと……」
 ホン・ファが、戸惑ったような声をだした。
「剣の……柄頭を、押した?」
 ユイ・リィが、後を続ける。
「あー。
 見えたのか……。
 いわゆる……あれだ」
 やはりこの二人、動態視力は、それなりにあるのか……と納得しながら、荒野、ぽつりと説明する。
「……無刀取り、ってやつ……」

「……へ?」
 一番驚いたのは、ジュリエッタだ。
 いつの間にか……両手に握っていた剣が……なくなっている。
 なのに、静流の攻撃をうけた……という衝撃や感触を、得ていない。
「……は、はやく」
 呆然としているジュリエッタの額を、静流が、杖の先で、こん、こん、と軽く叩く。
「剣を、拾うのです……」
 杖でジュリエッタの額を叩ける……ということは、そのまま攻撃を出来る……ということでもある。
 だが……静流は、ジュリエッタから少し離れたところに、無造作に立っているだけだった。
 肉薄するところまで、間合いを詰めた……はず、だったの。
 なのに……ジュリエッタは、静流の動きを、まるで関知できなかった。

「……別格ね、あれは……」
 シルヴィが、ため息まじりにつぶやく。
「流石は、野呂本家の血筋……って、ところかしら?」
「あれが……野呂……」
 ユイ・リィが、つぶやく。
「ああ」
 荒野は、頷く。
「静流さんは……あの目だから、一族としての教育はいっさい受けていないけど……。
 野呂のエッセンスがぎゅっと凝縮しているような人だからな。
 その……単純に、とっても、早いんだ……」
「……この間の、楓さんとは、正反対……」
 ホン・ファが、ぽつりと感想を述べた。
「技はないけど……ただ、ありあまる資質があるだけ……」

 結局、ジュリエッタは、静流にいわれるまま、かなり遠くに飛ばされていた自分の剣を取りに行った。
 対戦相手に待ってもらった……ということになる。
 ジュリエッタにしても、屈辱以外のなにものでもないのだが……それ以上に、ジュリエッタは、納得していない。というか、何が起こったのか、まるで理解していない。
「……い、いくよ」
 再び剣を両手に持ち、静流から十歩以上の距離を置いて、ジュリエッタが構える。この程度の距離なら、ジュリエッタにとっては瞬時に詰めることができる。
 と、同時に、また、ジュリエッタの剣が、また、何の感触もなく消えた。
「……ほっ?」
 静流は、相変わらず、ジュリエッタから、十歩以上、離れたところに立っている。
「は、はやく……」
 こん、こん……と、静流は、杖の先で地面を叩いた。
「……剣を、取るのです……」

「……あーあ……」
 荒野は、少しジュリエッタに同情したくなってきた。
「静流さん……かなーり、怒ってたからな……。
 徹底的に、やるつもりだ……」
「ジュリエッタをぶちのめす……ってわけでは、ないようね」
 シルヴィが、荒野の独白に、そう返した。
「うん」
 荒野は、頷く。
「そういう乱暴なのは、静流さんの趣味ではないだろうし……。
 ただ……」
「ジュリエッタに……敵わない、という意識を植え付ける……か」
 シルヴィが、荒野の言葉を引き取った。
「まあ……もともと、静流さんにしてみれば、今後、ジュリエッタさんがおとなしくいうことを聞いてくれればいいわけだから……」
 勝利条件が、違うんだよな……普通とは……と、荒野は思う。

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彼女はくノ一! 第六話 (142)

第六話 春、到来! 出会いと別れは、嵐の如く!!(142)

 プレハブの暗がかりの中、ちゅぱちゅぱちゃぷちゃぴと水音が聞こえている。それも、股間のあたりで。孫子が香也の前にかがみ込んでいる。
 つまり、香也のモノを、孫子が口にくわえている。
『……うわぁ……』
 と、香也は思う。
 別に、口でされるのがはじめてというわけでもないのだが……まあ、たいていはもっとごたごたした雰囲気の中、どさぐさに紛れて……といったパターンが、これまでは多かった。下手すると香也は、一対一よりも多数を相手にすることが多かったりする。なんじゃそら。
 ともかく。
『あの、才賀さんが……』
 自分から膝をついて丁寧に、自分の局部を舌で刺激している……というのは、孫子の性格を知る香也にとって、かなり衝撃な光景ではあった。
 確かに、今までも……日常的な細々としたところでは、孫子も、香也の面倒をよく見てくれている。それはもう、下手をすると、やりすぎるほどに。
 だけど……。
 孫子の舌は、相変わらず忙しく動いている。
 それも、やみくもにくわえている、とか、舐め回しているわけではない。
 香也の亀頭、特に鈴口のあたりに舌先をあて、素早く前後させている。
「……んんっ!」
 思わず、香也は、小さく声をあげている。
「……んふっ……」
 孫子は、少し口を香也の局部から離し、上目遣いに香也を見上げる。
「気持ちよくなったら……声を上げてくださっても……」
 ちゅぱちゅぱ。ちぇろちぇろ。
「……はぁ……。
 香也様の……可愛い声を……もっと……」
 こんな動きは……本能とか当てずっぽうでできるはずもなく……おそらく、どこからで男性を喜ばせる技法について、知識を仕入れてこなければ、不可能なはずで……。
『……ここまで……やるなんて……』
 基本的に、気位がとっっってぇーも高い孫子が、どこぞの風俗嬢みたいな技巧をわざわざ調べ、実践している……という事実に、香也は驚いている。
 それも、おそらく……ただひたすら、香也を喜ばせるために……。
「……ううっ!」
 長々と継続した孫子の口撃に耐えかねた香也が、うめき声をあげて孫子の頭を両手で掴み、引き寄せる。自分の局部へと、押しつけるように。
「……ごっ!」
 喉の奥にいきなり異物を押し込まれた孫子は、一瞬、苦しそうな声を上げたが、それでも香也を押し戻そうとはせず、口での奉仕を継続する。
 今度は、口全体を使って香也の分身を粘膜で包み、激しく前後に振りはじめる。
 孫子のその行為から香也が得る刺激は、実際の性行為にかなり近い。
「……あっ! あっ……」
 香也は、もともと腰の奥からこみ上げてくるものがあったところに、分身をやさしく包みこむ孫子の体温と湿り気を感じ、いよいよ我慢が効かなくなってってくる。
「……もう……出ちゃ……」
 と言い終わる前に、香也は孫子の口の中に放出していた。
 孫子は一瞬、身を硬くしたが、それでも香也から口を離す、ということもなく、そのまま口の奥で香也の精を受け止める。
 ……んっ、んっ……と喉を鳴らして、孫子は香也が放出したものを飲み込みはじめた。
 気のせいかもしれないが、いつもより長い時間、射精していたように感じだ。
 その間、孫子は一度も口を離さなかった。
「……はぁ……」
 孫子が、ようやく口を離した。
 つまり、香也が放出したもの、すべてを飲み込んで……吐息をついた。
「あんなに……喉にからまって、飲みにくいものだなんて……」
 小声でつぶやいて、孫子は頭をあげた。
「……おいしゅうございました」
 孫子は、香也の顔をみて、ほほえむ。
 ……あんなものが、「おいしい」わけはないのだ……。
 香也がそんなことを思っている間に、孫子は立ち上がっている。
「ここは……まだまだ、こんなにお元気ですけど……」
 孫子は、立ち上がってもまだ、香也のソコから手を離さない。香也のソコは、一回の放出では物足りない、とでも言いたげに、未だ力を失わずにいきり立っている。
 孫子は、香也の胸に体重を預けるようにして、香也の耳元に口を寄せる。
「もう……お夕飯ですか……。
 続きは、また後で……」
 そういって、香也の手に小さな固まりを、香也の掌に押しつけた。
 湿った……布?
 それが何なのか、香也が気づく前に、孫子は、香也の手を掴んで、自分の局部へと導く。
 指先に、ざらりとした陰毛の感覚。その先に……。
「わたくしも……こんなに……はしたないことに、なっているのですけれども……」
 孫子の声が、湿っている。
「……が、我慢するのも……また、一興……ですわ……」
 湿っているだけではなく……孫子の声は、震えていた。
 そして……。
 ふっ。
 と一息つくと、孫子は香也の胸を軽く押し、身を離した。
 そのまま孫子は、薄暗いプレハブから出ていく。
 その歩調が……心なしかふらふらとしているように見えて、心許ない。
 その後ろ姿をみて、
『あれって……』
 余裕があるようにみせかけて……その実、結構、無理をしているんじゃないかな……と、香也は思った。
 そして、香也は先ほど掌に押しつけられた固まりを広げてみる。
 それなりに湿っていたソレは……孫子の、下着だった。
「……んー……」
 ……そうしたもんかな……と、香也は思う。
 そして……自分が局部を丸だしだったことに気づき、慌ててジッパーの中に収納した。

 夕食中、孫子は香也の隣に陣取り、これ見よがしに密着してみせた。強行に断らなければ、自分の箸で香也の口に食べ物をいれようとするくらいで……。
 他の同居人たちは……真理は、特に動じておらず、羽生は何もいわないが、明らかに「またか」という表情になっている。その他の面子は……非常に「面白くなさそう」な表情にはなっていたが、例の協定の手前、何もいわないだった。
「き……今日の勉強の方は、どうでした?」
 楓が、若干ひきつった声で、香也に話しかける。
「加納様たちと一緒だったんですよね?」
 この場の雰囲気を変えようとしているのが、明白だった。
「……んー……」
 香也は、意図的にのんびりとした声をだした。
「……ええと……はかどった……と、思う。
 その……サオ……サクマセンパイ、っていう人が、親切に、教えてくれたので……」

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「髪長姫は最後に笑う。」 第六章(400)

第六章 「血と技」(400)

 やがて到着したタクシーに、全員で乗り込む。
 静流が助手席で、ジュリエッタ、荒野、執事の人が後部座席だった。
「これー。
 ここからだと遠いねー……」
「移動に多少時間がかかれども、ギャラの方はなかなか魅力的でございます。お嬢様……」
 ジュリエッタと執事とは、早速、荒野が斡旋した仕事について、やかましく打ち合わせを開始した。さりげなく様子をうかがっていると、なにかというと「仕事なんてやりたくない」とごねるジュリエッタを、執事の人が一方的に宥めている感じだった。
『……おいおい……。
 お守りなら、ちゃんと仕事してくれよ……』
 と、荒野は思った。
 そうすれば、静流さんや荒野の心理的負担が減る。

 タクシーが徳川の工場前に到着する。
「……おーい!
 入るぞぉー!」
 執事の人以外はすでに勝手を知った場所であり、荒野は声をかけただけで案内も乞わずにずかずかと門の中に入っていく。
 ノリの話しによれは、一族の者が少なからず常駐しているようだし、それ以外に徳川が工場内のあちこちにカメラを設置している、という話しでもあった。こちらの動向は筒抜けになっている、とみてまず間違いはない。
 荒野が先導する形で、全員でぞろぞろと歩いていく。徳川の工場は、それなりに広大な敷地を保有しており、徒歩だと、奥に到着するまでそれなりに時間がかかる。
 しばらく歩くと、ぼちぼち人影が見えるようになる。荒野の方から見れば、書類に添付されていた写真でおなじみの顔ばかりだったが、出会った相手は荒野の姿を認めるなり棒立ちになったり、とって返して荒野の来訪を仲間に伝えにいったり、不自然なまでに愛想良く話しかけたり……と、まあ、通り一遍の有名人扱いをうけたのだった。
『……ま、いいけどな……』
 自嘲混じりに、荒野はそう思う。
 荒野は、最近では一般人社会の中でごく普通の一生徒として(少なくとも、表面的には)遇されており、この手の「特別扱い」を受けることはひさびさで、かえって新鮮ではあった。荒野は、自分がそういう……一族の中でこそ、ひときわ目立つ存在である、ということを忘れかけていた。
 しかし……一般人の中ではきちんと埋もることができて、同類である一族の中ではかえって目立つ……というのも、皮肉な話しではある。
 それはともかくとして、気になるのは……。
『……なんか、やたら荒神とか最強とかいう単語が、漏れ聞こえてはいないか?』
 もちろん、話しているのは、一族の者ということになる。一族の者の中で、荒神の存在を知らない者は皆無といっていい。だから、不自然ではない、という見方もできないことはないが……。
『……だからといって……』
 荒野たちの顔を見るなり、最強の名を口にする頻度が、多すぎる……と、荒野は思った。
『あいつ、また何かやったのか?』
 荒野としては、そう納得するより他、なかった。
 もともと、荒神の気まぐれと奇行には、荒野は慣れっこになりすぎている嫌いがある。離れている分には「ああ。またやっているか」で済むのだが、身近にいるとなると、その尻拭いはたいてい荒野の役目として回ってくるのだった。
『……面倒を起こす相手がわかっただけで……』
 今現在の荒野も、似たようなことをやっているじゃないか……と、荒野は、自分自身の境遇に呆れた。
 あまり認めたくはないが……どうやら、荒野は他人が起こしたトラブルを収束させていく宿星の元にあるらしい。
 だとすれば……それは、決して生まれついてのものではなく……。
『荒神のところに預けられて以来、そういう癖がついちまったに違いない……』
 きっと、あの時点で荒野の運命とでもいうべきものに、ケチがついたに違いない。

「……はーい!」
 シルヴィまでもがその場にいることで、荒野はいよいよ嫌気がさしてきた。
「なんでヴィまでここにいるんだよ……」
 荒野は頭を抱えたくなった。
「連絡があったのよ。
 またジュリエッタのデュエルがあるって……」
 シルヴィは、何とも複雑な笑みを浮かべながら肩をすくめてみせる。
「……この間は見事に負けちゃったし、今度こそは勝ってもらわなけりゃ……」
「……この間?」
 荒野は、シルヴィのいうことが理解できずに聞き返す。
「……負けた?
 誰が、誰に?」
「あら?」
 今度はシルヴィが、目を丸くする。
「まさか……。
 コウ……あなた、この間のこと、何も聞いてないの?」
「だから……聞いていないって、何のこと?」
 荒野が、同じことを聞き返す。
 何かが……ひどく、かみ合ってない気がした。
 同時に、すっごく悪い予感がする。荒野のこういう時の悪い予感は、たいてい、当たる。
「……へぇえぇー……」
 シルヴィが、半眼になった。
「そう……。
 コウのところでは、あのくらいは日常茶飯事だから、報告の義務もないし噂にすらならないってんだ……」
 あ。拗ねた。
 と、荒野はもろに動揺する。
 一度臍を曲げたシルヴィは、とことん底意地が悪くなることは、幼少時の荒野の体験が証明している。
「だから、知らないっていってるだろっ!」
 珍しく、荒野はキレ気味になった。
「いい加減、何があってどうなっているのか教えてくれよっ!
 教えてくれたっていいだろっ!」
 そして、こういう「拗ねたヴィ」に対する時は、下手に計算してかかるよりは感情をそのままにぶつける方が話しが早く進む……と、これも経験から学んだことだ。
「だからね……」
 荒野につられて、シルヴィも怒鳴り返す。
「……そこの、姉崎の二刀流が、あんたんところの楓にぼろ負けしたの、この前!
 それも、よりによってあの涜神者の仕切りよ!
 そんでもって、そのせいでうちのちびっ子二人が落ち込むはジュリエッタに掛けたお金がフイになるは姉崎の名折れだはで後のフォローが大変だったの!」
 シルヴィの後ろにはホン・ファとユイ・リィの二人も控えていて、荒野と目が合うと、軽く頭を下げてくれる。この二人は、もともと真面目な性格だし、礼儀も正しい。師父の仕込みがいいのだろう。
 背後を振り返ると、ジュリエッタが露骨に目をそらして口笛を吹きはじめた。
「understand?」
「I, see」
 ジュリエッタと荒野は、大仰な動作で頷きあう。

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[つづき]
目次

彼女はくノ一! 第六話 (141)

第六話 春、到来! 出会いと別れは、嵐の如く!!(1401)

「……お疲れさまです」
 その娘は、香也の体に両腕を回し、ぎゅっと抱きついてきた。
「……あ、あの、才賀さん……」
 香也は、かなり慌てた。
 家のすぐ前とはいえ、往来の真ん中で、いきなり抱きつかれる……というのは、精神的拷問にちかい。
「もう少し、離れてくれると、うれしい……」
「……いつまでも、名前で読んでくださらないのね」
 孫子は、香也の言葉に直接返答するすることなく、拗ねたような声を出す。
「いや、それは……一応、才賀さんが、年上なわけだし……」
 なんだかそういう一線をなし崩しにすると、その後は怒濤のようにいろいろなことを押し切られそうな予感を覚えている、香也だった。
「あの、本当……そろそろ、離れてくれると……」
 香也は少し焦った声を出しながら、左右を見回す。
 すでにどっぷりと日が暮れて、真っ暗になった道が街灯に照らされているだけで、幸いなことに人影は見あたらなかった。
「今日は一日家にいましたから、時折加納のマンションを覗いて動きを探っていましたの」
 またもや、孫子は、香也の言葉はかけ離れた返答をする。背後から香也に抱きついていた孫子は、香也の体に回した腕の力はあまりゆるめず、すりすりと自分の体を動かして、香也の全面に移動する。
 ……それでタイミング良く、待ちかまえることができたのか……と、香也は、半ば呆れた。目的はどうあれ、覗きは犯罪なのでよい子は真似しないように。
 こうやって密着すると、孫子の額が香也の顎あたりにくる……ということが、わかった。
「……お夕飯までは、まだ少し時間がありますの……」
 孫子は、香也の胸に顔を埋めながら、結構すごい力で香也の体を引っ張っていく。少なくとも、香也にはとうてい抵抗できないくらいの力では、あった。
「……おっ。ちょっ……」
 とかいいながら、香也は孫子に引きずられるようにして、裏庭の方に向かう。
「……ちょっ……」
 香也は、抵抗らしい抵抗もできず、孫子によって強引におなじみのプレハブの中に連れ込まれた。
 香也の体が完全にプレハブの中に入ると、孫子は素早く後ろ手に入り口のサッシを閉め、下方から腕を回して強引に香也の首に抱きつく。
 孫子の体重に引かれて、香也は前かがみの姿勢になった……ところに、孫子が、口唇を押しつけてきた。
 そのまま長々と口同士をくっつけあってから、孫子が、おずおずという感じで、香也の口を割って舌を入れてくる。
 香也は、孫子の舌を受け入れて孫子の体に腕を回して、抱きしめた。
「……よかった……」
 かなり時間がたってからようやく体を離した孫子は、香也から視線をはずし、小さな声でつぶやいた。
「まだ……拒絶されているわけではありませんのね……」
「……んー……」
 香也は、首をひねった。
「……きょぜつ?」
「わからなければ、いいのですわ……」
 孫子が、再び香也の首に抱きついて、体を密着させる。
「……それよりも……香也様のここ……いつもお元気で……」
 隙間なくくっついた状態で、孫子はすりすりと手で香也の股間をまさぐった。香也のソコは、すっかり硬くなって盛り上がっている。
「……窮屈で、苦しそう……」
「……ちょっ……ちょっと、待って……」
 香也は、孫子の手首を掴んで、形ばかりの抵抗を試みた。
「こ……香也様、だけでは、ありませんのよ……」
 孫子は、若干うわずった声で囁いて、自分のスカートの裾をまくりあげてみせる。
「ほ……本当は、こんなはしたないものをお見せするのは、抵抗があるのですが……」
 薄暗い中に、孫子の白い肌が浮かび上がる。
 膝、腿、その上……とスカートの裾が持ち上がり、腰までめくりあがった。
 孫子は、スカートの中に何もはいていなかった。
 真っ白い孫子の肌の中に、ぽつん、と股間の茂みだけが、黒い。
「き、昨日、あの子の話しを聞いてから……ずっと……ここが、熱くて……」
 孫子は、どう反応していいのかわからなく固まっている香也の手首を握り、香也の指先を自分の茂みに導いた。
 孫子のソコは、しっとりと濡れていた。
「わたくしの、ここ……ずっとはしたない状態になっていて……んんっ……。
 は、恥ずかしいのですが……香也様に……触れて、欲しくて……」
 孫子に導かれるままに、香也の指は孫子のくさむらの中を前後する。割れ目の表面を香也の指がなぞると、そのたびに孫子は「んっぅ、ふぅ。はぁ……」とか、妙に湿った吐息を漏らした。
 しばらくそうして香也が孫子の股間をまさぐっていると、香也の耳元に口を寄せた孫子が、
「……な、なんで、あの子にしているように……わたくしを、むちゃくちゃにしてくれないのですか……」
 と、かすれた声で囁いた。
 香也は、かなりドキリとした。
 確かに……楓に、今の孫子と同じことをやられたら……香也は、理性を保っていられた自信はない。十中八九、その場でむしゃぶりついていただろう。
 そして……そのことを、孫子に見透かされている……ということに気づき、香也は、心中で冷や汗をかいた。
「……でも……いいですわ……」
 孫子は、小声で囁きながら、手を香也の股間に延ばした。
「わたくしでも……こうなっているのですから……まだ、望みは……」
 いいながら、孫子は、香也のジッパーを、ジ、ジ、ジ……と、ゆっくり下げていき、ジーンズの中に指を入れた。
「……こんなに……立派になって……」
 外に取り出した香也の分身の表面を、孫子は、指先で、丁寧に、なぞる。
 孫子の息も、香也の息も、いつの間にか荒くなっている。
「こんなになったままでは、苦しいでしょう……。
 ……じ、時間もありませんし……今、楽にして差し上げますわ……」
 香也が制止する間もなく、孫子は、その場に、香也の前に膝をつき、そのまま香也の分身を口に含んだ。
 最初は先端をちろちろ舌先で舐めるだけだったが、それから亀頭を、続いてもっと深い部分を……といった具合に、深く深く自分の口の中に含んでいく。
『……うわぁっ……』
 香也は、気位の高い孫子が、自分からこうした屈辱的な姿勢をとっている、ということと、もっと屈辱的な口での奉仕を、自主的に行っている……ということに、驚き、おののいている。

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